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Books 2003年
こちらは、書評などで、興味を持った本についてのメモです。
思うばかりで、なかなか読めません。^^;
2003/12月
「杯 WORLD CUP」 沢木 耕太郎
「冠 OLYMPIC GAMES」 沢木 耕太郎
 2004年1月17日 発売予定

「女の底力」  岸本 葉子
 病気をしてから出版されたエッセイ。日常を大事に活きている生活の周りのエッセイかな。女の底力
★あなたの底力見せてもらいましょう。

★ちょっとイジワルな気分で借りてきた岸本さんの本。飲みニケーションのところで、酒の席でこそ本音がに対して「シラフの時は嘘っぱちか」とか、ふつうの服のところで、七部袖ばかりしか売らない店への不満、掃除の向き不向きで、掃除は人に任せるに限る、誰にも得手、不得手がある、元々ないものにまで、自分に求めようとするのは間違っているなど、読みながら思わず「そうだ、そうだ」と頷く。
その中に出てきた有名な餃子屋さんの話、水に凝るより、接客を大事に、客より餃子が偉いのか!には、行ったことのあったお店だったので、ふつうそう思うでしょと納得。そのお店の餃子はこちら。 岸本さん、この路線で行って下さい。(2003/12/26)

「ガンから始まる」  岸本 葉子
 エッセイストの岸本さんは40歳で、虫垂がんと診断される。その闘病記。
★一人暮らしの彼女がどうがんとむきあったのか?

★彼女のエッセイは何冊か読んだことがあるが、暇つぶしに読むという感じで、それほど共感が持てなかった。そんなイメージの彼女の闘病記は、あまりにも淡々としたものだった。もちろん死と向かい合い、何故?と自問し、納得できない自分、しかし、仕事も入院も親への告知も色々自分ひとりでやらなければいけない。その中で、やっぱり今まで自分の生きてきたように、日々の暮らしを大切にし、小さな目標を立ててそれをクリアしつつ生きる。がんになって、今までの自分の行き方を再確認したよう。私の感度が悪いのか、行間でなく、もっと直接的な声がききたかった。 (2003/12/04)

2003/11月
「わたしの革命」  有森裕子
 初めての自伝的エッセイ
★2度のオリンピックでのメダル、プロ選手として幅広い活動を続ける有森裕子、意思の強い目の輝きを持ちつづける彼女の日常って?
★おとなしくてできのいい兄の下で、何のとりえもない子として過ごした子供時代。その中で陸上に出会うが、中学ではクラブがなく、高校ではなかなか入部を許されず、監督に直訴。教師になろうと日体育大に進むが、貧血などで成績は残せない。その後有名なリクルートの小出監督へまたも直訴。記録はないが、その熱意と寮長の経歴をかわれ、入社。その後も、エリートランナーとはほど遠い中で、マラソンという自分を発揮できるものに出会う。
彼女は、走ること、マラソンは自分は好きではない、しかし、自分を発揮できる表現できる手段だと言っている。確かに彼女の走りは才能を感じさせるようなものは感じられない、ペタペタした走りだ。それにもかかわらず、どうして自分の力を信じられるんだろうか?この私の何故には、この本は答えてくれていない。彼女にしたら、何故自分で自分を信じないのか?と問われそう。
オリンピック代表の選考や、バルセロナの後のメダルを取ってからの苛立ち、そしてアトランタでのメダル、週刊誌を賑わした結婚について、率直に語っている。 (2004/01/07)


「『超』整理法4 コミュニケーション」  野口 悠紀雄
★野口さん、割と好きです。分類することをやめて時系列に並べる、あの考え方には唸ったけど、結局項目別の分類を続ける私ではあるが、今度はどんな切り口をみせてくれるか楽しみ

「女性技術者の現場」  中川 靖造
 日本の女性技術者を世代別にその特徴をまとめながら、技術内容と組織内の移動、個人的なことまでも聞き出し、日本における女性技術者のおかれた状況や問題点など長い時間の中で捉えている。
★周りの大学院の女性に何かヒントになるかと読んでみることにする。

★均等法や経済の状況によって大きく変わってきた女性理系高学歴技術者、1996年に書かれたもので、その後の動向が気になる。しかし、どの方も東大の大学院をはじめ、あまりに高学歴かつ頑張りやさんで優秀、しかも基礎や実験系と分野も違い、あまり現実的に参考にはならなかった。技術的な研究などの内容説明が私には興味があまり持てない。女性の方が聞き取りをしたら、もう少し本音の苦しかったことや、失敗についても書かれたかもしれない。戦後の女性技術者の状況が俯瞰できる良書。
 紹介されているのは、数野美つ子、田中みな子、中村桂子、國井秀子等、東芝、NECの研究所など  (2003/11/30


「欠陥住宅物語」  斎藤 綾子
 欠陥住宅を買うことになった女性が、それを題材に書かれた書。転んでもただでは起きない。
★あの斎藤綾子(どの?って思う方はネットで検索して確認を)が家について書く?何っをどう書くんだろう?

★東京に自宅があり、三人姉妹の長女で妹は長男の所に嫁に行き、家を出る必要もなかった彼女が、何故家を出て、その後どのような住居に住み、家を買うことになったか、そしてそれがとんでもない物件で裁判に持ち込まれた顛末。家だけでなく、パワフルな母親との関係や、恋人との関係。共通点もあり、面白く読めた。
自分が子供(斎藤綾子)をかわいがらなかったことを責めて自殺したいくらいと言う母に対して、「ふざけないでよ。何で、私がお母さんを慰めなきゃならないのよ。小さい頃から、産まなきゃよかったって苛められたのは、この私」というフレーズが実は彼女が一番言いたかったのかもしれない。 (2003/11/30)

2003/10月
「太ったんでないのッ!? 」  壇ふみ 阿川佐和子
 ご存知二人の「食べること」に関するエッセイ。あの毒舌を、美人の二人が言うから、笑えるんだよね。そろそろお二人も中年太りの年齢を迎えたけど、食欲には勝てない?
★雑誌「Delicious]に掲載されていたエッセイ。2人の顔写真をCGで遊んでいるが、やっぱり元が美人なんだから、どんなにされてもいけるよな。それにしても、世界三大珍味や、有名店での豪華な食事自体も羨ましいが、そこでご馳走してくれる人がいたり、そんなお店にあう服装だったり、品格だったり、雰囲気をもっていることにも憧れる。「ああ言えば・・」シリーズに比べてどくが少ないのが少し残念。50になろうというのに知性も美貌もあり、しかも楽しそうなお2人。 (2003/12/08)

「てっぺん野郎」  佐野 眞一
 石原慎太郎東京都知事をノンフィクション界の重鎮佐野眞一は如何に書いたか?「東電OL殺人事件」を読んだ時の読後感の悪さから、彼の著作は読む気が起きなかったけど、嫌いだけど、何か気になる石原さん、その理由が解けるか?

「光ってみえるもの、あれは」  川上 弘美
 読売新聞夕刊に連載していた小説に大幅加筆した長編小説。16歳の「ふつう」の少年の青春物語?
★戸籍上父親のいない江戸翠は、母と祖母の強烈な個性の下、成長し、父親大鳥さんとは、友達のように付き合い、もっと自分のことを好きになってほしいと言う彼女の気持ちに答えられず、シミシミする気分から遠ざかろうと女装して学校に通う友人花田と、五島の島で過ごす夏休み。何だかこう書くと変な人たちみたいだけど、そうは思えず、何となくありそうな感じがしてしまう、川上ワールド。これから寒くなる季節にほっとできる。       (2003/10/26)

かもめが翔んだ日」 江副 浩正
いまや「仕事」「就職」関係ではどこにでもリクルート関係者が出てくる。東大を卒業後、リクルートを創立、リクルートコスモスの未公開株譲渡問題で、社長をやめた彼が後も、その会社は発展しつづけている。地味なイメージの江副の自叙伝。
★江副本人というより、あの会社を作り、発展させた人として、興味がある。
★恵まれていない子供時代の家庭生活、大学新聞に企業の就職関連の広告を載せるというアルバイトから仕事をに繋がる。リクルートの人材は、起業できる、会社を離れても有用な人材が多いらしい。自由にやりたいことを責任を持たせてやらせる風土のようだ。この本を読んでも、その程度しかわからない。後半は、コスモス(住宅系)、ファイナンス(ノンバンク系)の大きなの損失のために、自分のリクルートの持ち株をダイエーの中内功さんに売り、リクルートから完全に離れる。そのときの経緯が詳しく書かれていたが、それは、リクルートの社員への弁解に聞えた。あまり温かみの感じられない人だと思った。(2004/01/05)
2003/08月
「窒息する オフィス」  ジル・A・フレイザー
 副題は「仕事に脅迫されるアメリカ人」アメリカでも企業のトップはモーレツに働くとされていたが、実は、ホワイトカラーも、仕事時間は増え、実質的な時間給は下がっている。その上雇用も不安定になっている。
★グローバルスタンダーって、アメリカのやり方を広めることらしいが、こんな社会になるのか?

「能力構築競争」  藤本 隆宏
「日本の自動車産業はなぜ強いか」それは、開発・生産現場における組織能力の構築にあるという、自動車産業の第一人者の本。

「邂逅」  多田 富雄・鶴見 和子
脳梗塞で倒れた免疫学者の多田富雄と脳出血で倒れた社会学者の鶴見和子の往復書簡。
★モスで読んでた時は集中できたけど、その後読めず、途中で挫折。   (2003/09/26)

しあわせになりたい研究」 五味 太郎 
シンデレラ、ウサギとカメ。アリとキリギリス……誰もが知っている昔話を題材に<幸福>について考察する、シニカルな一冊。待望の描き下ろし。
★絵本作家、五味太郎の絵本でない本。辛口、自分のやり方を通す彼のファン。どんなことが書かれているのやら。
★カラーじゃないので、何だか読む気にならず、返却   (2003/10/15

「病む月」  唯川 恵
月が惑わせるのか? 愛する心の水面下に渦巻く、女たちの歪んだ狂気。文章を味わう喜びと短編小説の醍醐味を見事に併せ持った、危うく切ない愛の物語10編を収める濃密で繊細な恋愛小説集。
★女性に人気の直木賞作家、唯川恵をはじめて読んでみた。女の嫌な面と恐い面を浮かび上がらせ、でも、それを鋭くだったり、強烈に押し出してくるふうでもない。中途半端な感じがしたのは短編集のせいかもせいれない。暇つぶしでももう読まないと思う。       (2003/08/17)

「北朝鮮を知りすぎた医者 脱北難民支援記」  ノイベルト・フォラツェン
北朝鮮の惨状を見たドイツ人医師は、各国NGOと協力して脱北者の救援活動をつづける。スペイン大使館駆け込みやボートピープルによる亡命計画立案とその顛末を生々しく描く。
★感想はこちら      (2003/08/17)
2003/07月
「国境 お構いなし」  上野 千鶴子
 国境を越え、文化の境界を超えるぞくぞくするような快楽!境界からはどんな景色が見えるのだろう?メキシコシティ、N.Y、インド、中国……。そして日本人と日本学への考察。旅する社会学者による待望の異文化論
★上野千鶴子さん、結構好きです。彼女の見る、体験する外国ってどんなだろうかと興味がわく。
★メキシコへの留学の話など出てきたが、面白くなかったので、途中で挫折。   (2003/09/26)

「水曜の朝、午前三時」  蓮見 圭一
覆面作家が書く、現代版の『ロミオとジュリエット』を目指した本だそうだ。

★もしあの人と違う人生を選んでいたらと、45才で亡くなった母が娘に語るテープ、そしてその人に、義理の息子が会いに行く。70年の万博、あの頃の浮き立つような、これから何でも出来るようなそんな時代を思い出す。どこから、本当の話になっていくのかと思っているうちに終わってしまった。物足りないような、でも、うまく書けないけど、気持ちのざわつきが残る。私にとっての「あの人」って、あの人かしら?   (2003/08/01)

2003/06月
「アメリカが見つかりましたか 戦後篇」  阿川 尚之 
 内容紹介 嫌米派の評論家、反米派の運動家、対米強硬派の知識人、親米派の作家もそれぞれのアメリカを探す旅に出かけた日本人だった−。第二次世界大戦後太平洋を渡った16人の日本人を描く
★向井万起男さん、推薦の本

「市場原理に揺れるアメリカの医療」  李 啓充 
 アメリカで起こった医療過誤、そして、それに対するアメリカ乃病院の対処の仕方、アメリカの医療界や国をあげての医療過誤再発予防への取り組み
★向井万起男さん、推薦の本

「情熱」  フィリップ・トルシエ
 トルシエ監督が初めて自らの人生を語り、「本番」への熱いメッセージをおくる。中田英寿のこと、キャプテンは誰か、孤独と喜び、誤解と衝突をこえて、日本代表がひとつになった秘密などが、今、明らかになる
★向井万起男さん、推薦の本

「「タンポポの国」の中の私」  フローラン・ダバディー 
 伊丹十三監督の映画「タンポポ」を愛し、三年前映画雑誌の編集者として来日、トルシエ監督の片腕としても活躍。真の国際人たるフランス人青年が初めて語る、日本の国際化と世界の将来、そしてサッカーのこと
★向井万起男さん、推薦の本

★面白かった。あの変な髪形と、ホモっぽいようなトルシエの通訳ぶりから、期待してなかったけど、26で、あの監督の通訳、パーソナルアシスタントをつとめ、まだ30前。それなのに、サッカーにも映画にも日本文化にも、本当に彼が日本語で書いたんだろうか?と思うくらいのでき。質の高い教育を受けた成果なんだろう。
サッカー監督に求められるものは、戦術や起用法だけでなく、マネジメント能力であり、トルシエはフランス人には珍しく好奇心をもった人であったとか、サッカーの監督が何故スーツを着ているか、それは、地位の高くないスポーツだからとか。やっぱり、トルシエ本を読むことにする。  (2003/07/31)

「ニッポン縦断日記」  アラン・ブース 
 外国人が日本を書いた本の中では最高傑作と向井さん推薦本。
★向井万起男さん、推薦の本

「適者生存」  長谷川滋利 
 長谷川滋利選手はいかにしてメジャーリーグに適応し、現在の成功を成しえたのか? アメリカで強者ではなく適者として、生存競争を生き抜いた鍵を明かす。
★向井万起男さん、推薦の本
野球においてはそれほどの才能もないと思われがちの長谷川は、野球選手としては知的で、どこの世界でもきっと成功を収めるだろう人らしい。これはビジネス書かも。

「スイス探訪」  国松 孝次 
 武装中立、民間防衛、銀行、独特の外国人対策…。強固な共同体意識に根ざしたスイスの姿から、日本の未来を考えるヒントが浮かび上がる。行動派大使がスイスの素顔を現場検証!
★あの国松長官は、スイス大使をしていた。かの地の危機管理はいかに。しかし、このタイトルじゃ旅行記にしかみえない。

2003/05月
自画像の美術史」  三浦 篤編  
 西洋美術と日本美術における自画像のさまざまなあり方が5人の美術史家により語られる。
★画家が自分のために自画像を描くことは、どういう意味を持つんだろうか?

「勝利のチームメイク」  岡田 武史他  日本経済新聞社
 野球の古田敦也、ラグビーの平尾誠二、サッカーの岡田武史の対話集。知性はとして知られる3人が中間管理職の立場で組織を語る。
★言語化できる、わかりやすく話せる人たちの対談。それにしても日本の経済人はスポーツマンに組織論を語らせたがるのか、組織論として読みたがるのか、これも日経の本。

「モテたい脳、モテない脳」  澤口俊之、阿川佐和子  KKベストセラー図
 人間はモテるために進化した! 才媛アガワがサワグチ先生に挑む! 遺伝子に組み込まれた恋愛の戦略、社会的に成功する本当の「頭のよさ」などをテーマに、脳科学の最前線をめぐる、愉快で刺激あふれる対談を収録。
★また、脳に関する本。それにしても阿川さん忙しいねえ。

★血液型と性格の話。免疫力がO型の人は強いらしい。風邪をひきにくい、怪我をしてもなおりやすい、ちょっと無理しても平気、だから、あまり自分の行動に関して警戒心がなく心配しなくていい。適当にやっていれば元に戻ってしまうから、大雑把な性格になる。 この説に、納得する私です。
 いい女の法則は黄金比(ヒップに対するウエストの比率)0.7、男は背の高さ(背の高さはペニスの大きさに比例)。生物学的に見ると妊娠しやすい女、繁殖力の多い男がいいらしい。ここでも、シンメトリーな男が登場。薬指の長い男と言う新しい指標もみつけた。これは何か知りたかったら、あなたも読んで下さい。  (2003/06/15)

2003/04月
間取りの手帳」  佐藤 和歌子著  
 引越しの予定がある人もない人も! 世の中にはこんなにスバラシイ部屋が存在するのです。一目でハマるヘンな間取り満載! 多数の間取り図と対談で構成した間取りの手帖。二つ折りカバーを広げると、裏側が間取り図一覧に。
★昔から間取り図を見るのが好きだった。それを見ながら、「これでは換気が悪い」「陽が当たらない」「収納スペースがない」と文句をつけるのが趣味だなんて、我ながらイヤなやつかもしれない。

「私の仕事」  緒方 貞子著  草思社
 日本人初の国連難民高等弁務官を務め、その手腕が国際的に高く評価されている緒方貞子。彼女は難民問題にどう取り組んできたのか。当時の日記、インタビュー、スピーチなどをまとめた生の活動記録。
★国際的な仕事をしているということしか知らない、緒方貞子さんて、どんな人なんだろうか?

「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」  米原 万理著  角川書店
 1960年、プラハのソビエト学校で小学4年生のマリが出会った3人の少女、リッツァ、アーニャ、ヤスミンカ。30年後、激動する東欧で、音信の途絶えた彼女たちとようやく再会を果たしたマリが遭遇した真実とは-。
★東西冷戦下の東の国のソビエト学校の同級生ってどんな人?30年後は?

★ギリシアで暮らしたことのないギリシア人のリッツァ、それゆえ憧れの青い空の国、しかし30年後、ギリシアには住めない医者になったリッツァとの再会。ルーマニア出身のアーニャは、チャウシェスク政権崩壊後も特権階級として生きる両親に保護されイギリスで暮らす、悲惨なルーマニアの現実を見ようとしないアーニャとの再会。ユーゴスラビア出身のヤスミンカは、ボスニア最後の大統領だった父が戦火のサラエボで、地下室での生活、ベオグラードに住む彼女もムスリム人ということで、仕事を辞め、精神的に不安定な状態のヤスミンスカとの再会。

普通の生活をしている私には考えられない、政治的な運命の中で生きなければいけなかった30年前の同級生。そして、米原さん自身がソビエトの共産党とも中国とも距離を置いた日本共産党の関係者の家族として、暮らした中での様々な思いもそこかしこにみられる。   (2003/04/30)

2003/03月
天才セッター中田久美の頭脳」  二宮 清純著  新潮社
 中田久美と二宮清純の対談。
★日本女子バレーのセッターとして中学から全日本入りしていた中田、独自の視点でスポーツを解説する二宮の対談には興味津々。

★中田がセッターをしていた頃のバレーはよく見ていた。中学で全日本入りし、高校に行かず、山田監督の日立に入社という経歴。13年間、全日本のセッターをつとめ、日本の女子バレーを作っていた。
 セッターは、今現在のボールをどうコントロールするか、誰に打たせるか、相手のブロックをどう外すかを組み立てる。ゲーム全体を見て、最初に誰に打たせるか、どういうペースに持っていけるか、あるいは、誰をどう育てていくか、そのためにどういう使い方をするかを、ゲームに勝つことを期待されながら決断し、実行する。
 それにしてもなんと複雑なプレーをしているんだろう。その動きを見ているだけで、意図していたことやどんな技かはわからない。だから、勝てばいいけれど、見ていて楽しめない、私の頭には複雑すぎる。それを、個人をタレント化させることでなく、バレーの楽しさをもっと広めて欲しい。中田にはそれができると思う。  (2003/05/10)


「ハードボイルドに生きるのだ」  向井 万起男著  講談社
 宇宙飛行士・向井千秋の夫、万起男さんの、やせがまんと愛に満ちた思索の日々だそうです。
★あの風貌といい、宇宙飛行士になってから結婚した人として、興味をもって彼の作品は読んでしまう。

★彼の作品を向井千秋さんのご主人のものとして、読んでいたが、これからは、向井万起男さんのファンになると思えた本。妙な(本人には真っ当な)こだわり、分析癖(イチローの打席分析を独自の手法で行い、発表)、幅広く読む本(吉本バナナ、村上春樹、乃南アサ、グールド)。彼の推薦本で面白そうなものは6月欄に。こんな人から、毎日電話をもらえる千秋さんは幸せ者。彼女の発想もまた、面白い、いい味を出している。  
阿川佐和子が美人だったので、つまらないと思っていた本を読み返してみたら、そのよさがわかったなどと、飄々と書いている。大リーグ好き、イチロー好きとそのオタクぶりがおかしい。(2003/06/15)

「立花隆 秘書日記」  佐々木千賀子著  ポプラ社
 1993年から5年間立花隆の秘書として過ごした人の記録。
★秘書募集のテスト問題を解いてみた寒水魚です。あの頃は、憧れの人だった立花隆さん、最近の衰え(?)振りの謎が解けるかもしれない。
★感想はこちら

「怒る技術」  中島 義道著  PHP研究所
 現代日本には、怒らない、あるいは怒ろうとしてもうまく怒れない人がうじゃうじゃ生息している。そうかと思うと、突如としてキレる青少年も、蔓延している。著者によると、これは車の両輪のような深い関係にあって、「怒る技術」を学ぶ機会がなく、むしろ怒ってはならないことばかり教えられてきたがゆえに発生している、現代日本人特有の症状である。怒りのコミュニケーション技術を磨くことが大事。

★すぐ怒る私は、不思議に思っていた、何故他の人は怒らないの?押さえてるの?怒りを感じないの?その謎が解けるんだろうか。

「治療は大成功、でも患者さんは早死にした」  岡田 正彦著  講談社α新書
健康診断や効果ありとされてきた治療が死を早めている!!

★長生きなんかしなくていいと言いながら、健康診断を受けている人(私です^^;)に読んで欲しい本だそうです。

★健康診断を受信するかどうか、薬を飲むかどうか、手術をするかどうか、ガン、糖尿病、心筋梗塞などでの実験結果を解析してみると、多くの場合、早期発見をしても薬を飲んでも、それほど生存率は変わらないらしい。血圧を下げる、コレステロール値を下げる効果のある薬はあるが、その影響などから、結果として生存率が有意に変わるほどの物は少ない。
 題名から受けた私の印象では、医者の「治す」ことに対する実体験に基づいた考えが書かれているのではと思ったが、内容は、様々な実験自体の分析、信頼にたるデータか、その判断自体に問題はないかという所に関心があるようだ。私には、面白かったが。
 対象の病気が治るということのみに医者は目を向けがちだが、全体として生きること(生存率)を考慮する視点が欠けているという指摘は、同感。               (2003/03/26)


「ヘーシンクを育てた男」  眞神 博著  文芸春秋
道長伯(みちながはく)は、東京五輪前に「講道館柔道への爆弾発言」を発表し、オアのヘーシンクを生んだオランダ柔道教会の顧問だった。その彼の再評価本。
★日本古来の武道がスポーツになるときに喪失した何かがここにあるらしい。

★延長を重ねようやく読みきった。面白くなかったから、すぐやめればよかった。ヘーシンクが出てくるまでと読んだのだが、著者に道上伯(みちがみはく)に対する思い入れが、愛情が感じられなかった。柔道に対するそれも。いろいろ調べた事実を並べられても、それで?という感じ。
戦前の武専が敗戦でアメリカに解体され、講道館が勢力をもち、ヨーロッパではスポーツとしての柔道が盛んになり、日本は本家だからとその力を無視していた、そんなところから、規則の変更がされてきたということだ。    (2003/06/11)

「中東」  脇 祐三著  日本経済新聞社
人口爆発が中東問題の最大の原因。人口という最も基本的な事実を中心に、イスラム過激派が勃興した理由を説明している。

★何故、イスラム圏、何故その中で中東なのか?という疑問を人口と言う切り口で説明されているらしい。

「世界で一番いのちの短い国」  山本 敏晴著  白水社
シエラレオネは、平均寿命25-35と世界最短、乳幼児死亡率も世界一と言う西アフリカの小国。そこに「国境なき医師団」の一人として参加した記録。

★「国境なき医師団」の人たちが、それぞれ弱点をさらし出しながらも働いている、そんな中で新しい医療システムを作り上げていく。この手のルポものが好き。

「脳が殺す」  ジョナサン・H・ピンカス著 光文社
サブタイトルは「連続殺人犯、前頭葉の秘密」アメリカの神経内科医が25年、150人の凶悪殺人犯に面接した結果、虐待、神経学的な損傷、偏執狂的な思考を伴う精神障害の3つが犯行の原因という仮説を実証。


「カップ」 沢木 耕太郎著  朝日新聞社
7月発売の予定。
2003/02月
「趣味は読書」  斎藤 美奈子著  平凡社
ベストセラーなのに、読んでいる人が周りにほとんどいないのはなぜか?今まで誰もが気づきながら口にしなかった出版界最大の謎に、気鋭の文芸評論家が挑む。
★斎藤美奈子の毒舌、いや批評は面白い。どんな意見を聞けるか楽しみ。
★感想はこちら

「私は走る」  歌代 幸子著  新潮社
高橋尚子、山口衛里、市橋有里、有森裕子をはじめとする、様々な選手の素顔に迫った、スポーツドキュメント。それぞれの選手が目指した、シドニー五輪への熱い闘いの日々を描き出す。
★女子マラソンものは一応チェックしておく。

★ダイハツの鈴木監督は、メンタルトレーニングを取り入れ、浅利純子、小鴨由美、吉田光代、藤村信子と女子マラソンでは有力選手を育てた。どの選手も自立せず、強気の優勝発言はしても、精神的な弱さを感じていた理由が、わかった気がした。恐怖練習だったのだ。身体にいいからとひじきを毎日食べ続け、体重を何度も量り、太れない状況を作っていた。高校出の陸上だけしか知らない選手の将来はどうなるんだろうか?               (2003/02/06)

「隣人」  重松 清著  講談社
バスジャック、通り魔、てるくはのる、ニュータウン…。ぼくたちの夢と狂気を追った異色のルポルタージュ。月刊総合誌『現代』に掲載された「世紀末の十二人の隣人」に大幅加筆したもの。
★誰かの推薦を読んで、面白そう。

「トゥルシエとその時代」  後藤 健生著
メキシコ五輪以降、暗黒時代が続いた日本サッカーが、今、大きく変貌をとげようとしている。シドニー・オリンピックの観戦記やトゥルシエのコーチとしての全体像を解読する。

★トルシエ論は賛否色々だが、これはどんなスタンスか?

「ダーク」 桐野 夏生著  講談社
40歳になったら死のうと思っている。型に流しこまれたばかりのコンクリートが次第に固まるように、私の決意も日に日に水分や気泡が抜け、硬化していく。死ぬと決めてからの私は、気持ちが楽になった−。壮大なるミロの物語。
★話題のミロです。めちゃめちゃ厚い本ですが、読みとおせるかしら。

★500ページの本を1週間で読めたんだから、面白かったんだと思う。でも、前にも感じたように、見たくない部分を見せられるようで、気持ちよくない。と言いつつ、読むのってやっぱり、好きなのかしら。
               (2003/02/12)


2003/02/23(日)のNHKBS週刊ブックレビューで、「桐野夏生自作を語る」(仮)で「ダーク」についてご本人が語るそうです。
2003/01月
「経営はロマンだ!私の履歴書」  小倉 昌男著 日経ビジネス人文庫
『宅急便』を生み出したヤマト運輸の元社長 小倉昌男(おぐらまさお)の足跡を通して、「運送行為は委託者の意思の延長と知るべし」を社訓とするヤマト運輸の一端が垣間見える良書。
★規制と戦い続けてヤマト運輸を作った男。「働く」ことを考える一つとして読んでみよう。

山本昌邦備忘録」  山本 昌邦著
2002ワールドカップ日本代表コーチとして活躍した著者が、戦いの場における監督や選手の言動、振る舞いを明らかにする。トルシエが語った日本代表の物語とは異なるもうひとつの物語。
★あのトルシエの下で、彼は何を考えていたのか?興味がある。

★面白かった。トルシエの下でコーチが何を考えていたかより、トルシエに目がいく。

トルシエってどんな人なの、それは本気か、計算かと判断しかねているうちに敵はどんどん自分のペースで動き回る。バッシングや不安が出ると、次で結果を出す、その強運にも助けられ、ワールドカップまで4年間が過ぎていく。試合はそれ1試合で独立しているのではなく、前の試合にどういうふうに勝ったか、どの場所でどう闘ったか、大きな大会でどんな結果を出したか、それが個人と世代で絡み合って、2002年のワールドカップに繋がっていったのがわかる。

ワールドカップのあたりでは、なぜか涙が出てきた、この涙はあの時の興奮の余韻か。これを読むと、トルシエの自分の信念に基づき、成果をあげたいという強い自我を感じる。すごく嫌なやつだと思うけど、その下で働きたくはないけど、私はこれを書いた山本昌邦より、トルシエに興味を持つ。トルシエの友だちがみんないい奴ってのも、なんだかわかる気がする。

これは、山本が書いたものなんだろうか?ゴーストライター?彼はトップには向いてないのではないかと思った。
               (2003/05/14)

べてるの家『非』援助論」  浦河べてるの家
『べてるの家』は精神の障害を体験してきた人々が、周囲の人々と関わり合いながら、自分らしく生きられる自助施設を目指してつくられた共同体です。『べてるの家』は、北海道の浦河町で、特産の昆布を製造・販売し、さらに地域での介護用品販売などの事業も展開。いまや年商一億円をこえる一大地域産業となりました。

★精神障害者が社会で働くということ、それも売上を伸ばし地域の産業として成り立っている、そんなドキュメントを読んでみたい。

「心が雨降りする日には」 中島 らも著
30歳でうつに襲われ、40歳であわや自殺未遂、42歳で躁に転じて大わらわ…。奇才・中島らもが初めて自らの躁うつ体験を語る。誰もが心に不安を抱える現代に、読むほどに元気をもらえるあたたかなエッセイ。
★何となく好きになれない感じで、読んでなかったけど、どんなもんか読んでみることにする。

★やっぱり、好きになれない。お酒を飲み続ける感覚も理解できなかった。それにしても精神科医も色々、薬をやめてよくなる話は恐い。     (2003/01/10)

「(私)はなぜカウンセリングを受けたのか」 東 ちづる著 
サブタイトル 「いい人、やめた!」 母と娘の挑戦
私には青春の記憶がない! 「癒し=生きなおし」という心の旅に出た母と娘。いい子でなくていい、私は私でいい…。本当の自分と向き合うことを決意した女優・東ちづるのエッセイと、9回のカウンセリングを掲載。

★「生きなおし」というこの説明によると、精神分析的に過去に戻って理由を探り、その時の想いを母娘でわかりあって、そこから出直すみたいなプロセスなんだろうか?

★彼女が色々自分自身に関して悩んでいて、自分がAC(アダルトチャイルド)だったと言うことに気付き、その原因と考えられた母親との関係を見直そうと2人でカウンセリングを受ける。自分はいいとしても、60を過ぎた母親には酷ではないか、わかるんだろうかと心配した。

当然のごとく、母親は娘が過去の自分との関係から今も影響を抜けきれず悩んでいることも受け入れがたく、カウンセリングなんかしたくないという拒否反応も非常に強かった。それでもようやく、カウンセリングを受け、それを公表する。強い母親、言語化できる知性を持ち、自分の気持ちを認める勇気ももっている。
でも、大きな賭けであったし、これからもどうなるかわからない。それなのに、これを書いた東ちづるという人に私は好感をもった。

カウンセラーとしての長谷川博一さんの応答も、参考になった。こんなにうまく話が深まって行く、カウンセリングができるのだろうか。     (2003/01/29)



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