“「70歳まで働ける企業」の実現に向けたシンポジウム”覚書(080303)

「公私混同」とか言われてしまいそうですが,私は遊ぶように仕事をしたい。たとえばスポーツ選手とか棋士のように,頭の中を“仕事”で満杯にしながら…。亡父もそんな人でした。私は「生活のために働く」なんてことになったら苦しくて仕方ありません。現状はそんな感じに近くてイカンです。働く…というより,ただ小学生のように,会社に行っているだけですが…。(^_^;) 「ご飯よう〜。帰ってらっしゃい」と言われても,まだ遊んでいたいってな感じで,いくつになっても働いていたいなあ〜。

 さて,いくつになっても働きたい人が働ける環境づくり…に関するシンポジウムに行ってきました。ワークライフバランス・ワークシェアリングなど,つまりは,労働者の働きやすい環境を整えることによって,労働者も企業も合理的な利益が得られるという話。1日3時間だけ働ける人が3人いたとして,うまくシェアすれば労働者は拘束時間が少なくて安定的収入を得ることができ,企業も安定的に労働力を調達できる,と。ここで企業が,極端に「フルタイムじゃないから給料は抑える」なんてことをすると,労働者は集まらなかったり,あるいは“賃金に見合った”労働の提供しか受けられない,ということになります。この辺,うまく行くといいんですけどねえ〜。以下,聞き漏らしたこと,誤解も多々あると思いますが,私なりの覚書。

◆開催日・場所:2008.2.26(火)・東京ドームホテル天空の間
◆主催:独立行政法人高齢・障害者雇用支援機構
◆後援:厚生労働省,(社)茨城県雇用開発協会,(社)群馬県雇用開発協会,(社)栃木県雇用開発協会,(社)埼玉県雇用開発協会,(社)千葉県雇用開発協会,(社)東京都雇用開発協会,(財)神奈川県雇用開発協会

■挨拶 高齢・障害者雇用支援機構理事長・戸苅利和
 元厚生労働事務次官。細かいデータを挙げつつやたら濃い内容のご挨拶。頭に入りきらない。(笑) そんなわけで,以下は本シンポジウムの案内サイトからコピペ。
 少子高齢化の急速な進行により,今後,労働力人口の減少が見込まれる中で,高齢者が社会の支え手として活躍していくことが重要であり,意欲と能力があれば65歳を超えても働ける社会の実現に向けた取り組みをはじめることが求められてきます。
 このため国においては,年齢にかかわりなく働き続けることができる社会の実現に向けた取り組みの一環として,「70歳まで働ける企業」の普及・促進を図ることとし,これを受けて,当機構においても「70歳まで働ける企業」推進プロジェクト会議を設置し,「70歳まで働ける企業」の実現に向けた提言を取りまとめたところです。
 そこで,65歳を超えても社会の支え手として活躍できるようにしていくための方策について,学識研究者及び企業の実務担当の意見を聞きながら,これからの「70歳まで働き続けられる社会」について,みなさまと考えていきたいと思います。

■講演 “『70歳まで働ける企業』どう考え,どうする”清家篤・慶應義塾大学商学部教授
・高齢化が進んでいる。元気な年寄りが増えている。2030年には65歳以上は人口の3分の1を占める見込みである。65歳は高齢者という基準を見直す必要がある。
・日本の高齢者は就業意欲が外国に比べて高いのは幸い。「生涯現役社会」を築く必要がある。
・段階の世代を先導者としてその仕組みづくりをしていきたい。
 *定年退職制度の見直し:まずは65歳定年を徹底すること,それと70歳までの雇用を考えたい。
 *年齢を基準としない賃金・処遇の研究が必要。
 *実は上記のことは,大企業より中小企業にノウハウがある。
  (地方のオンリーワン企業では“定年なし”の企業も多い)
・雇用確保のカギは労働者にとって多様な選択肢を用意できるか。
・長期間働くには健康や能力への投資も重要(個人も企業も)。
・入社して約30年突っ走って55歳定年→悠々自適という時代ではない。65歳になってからも十分長い。職業をいくつも経験することにもなる。短距離のイメージでなく長距離,それも種目の変わるトライアスロンのイメージが必要かもしれない。
・仕事人間の時代になる必要がある…会社人間ではない。「○○社の役員や部長だった」ということでなく「こういう仕事をした」ということを積み上げてきたような人が増えることが大事。
・仕事だけでなく生活人としても生涯現役をめざす。
→今回の話には,仕事をしていれば生活人としての「無能ぶり」をさらけ出さずに済む,なんてニュアンスも含まれていた感じが,私にはしました。(笑) やたら指示しまくったり,理想論を語って「当事者能力のなさ」がバレないようにするってのは,管理職の裏技の一つ(手元の仕事の仕組みをワザと複雑にして忙しいフリをするのが係員の裏技の一つ)ですが,それみたいでもありますねえ。(^_^;)

■パネルディスカッション 「どうすすめる70歳雇用 」
 清家篤(慶応義塾大学商学部教授)
 加茂田信則(株式会社前川製作所顧問)
 平野茂夫(株式会社マイスター60代表取締役会長)
 森下篤史(株式会社テンポスバスターズ代表取締役)

※今回のパネルディスカッションに参加した,高齢者を雇っている企業というのは,思い切り要約してしまえば,従業員のワークライフバランスに配慮して,できる範囲で力を発揮してもらうことと,年齢に関係なく,会社と個人で(少なくとも年1回は)面談をしたうえで実績に応じて納得づくで給与を決めていく制度が確立している。
※会社の都合に個人を合わせるだけでなく,個人の都合を聞くところが素晴らしい。いきなり異動の内示が来て「断るんなら辞めろ」的圧力がかかるような企業は時代遅れだし,従業員の忠誠心を調達できないのは当然。
※高齢者の“体面”に配慮して,肩書は全員「部長」もしくは「シニア・マネージャー」としているという企業もあった。こういう細かい配慮が実は大きい。35歳で課長,45歳で部長ぐらいの肩書(名刺だけの話でいいので)にすれば対外的にどれほど社員が働きやすくなり,また格好がつくか,ということ。給料の額だけでなく(特に年齢が上になると)肩書も大事だってことは通常の「勤め人」なら実感できるところでありましょう。
※評価をするときに見落としがちなことについても話あり。
 ある年に年間100個のものを作った社員が,その翌年130個作れるようになったので,給料を30%アップしてほしいと思うのは,いちおう自然である。が,他社ではある年に100個作れたものが,翌年には150個になっていたら,これは競争に「負けた」ということで,とても30%アップなんてするどころではない…という話。
→私の会社にこういう(社内の様子だけなく市場の動向に敏感な)感覚のあるエライ人が多ければ,ここまでITスキルが低い社員を多く抱えないですんだんじゃないでしょうかねえ? それと,成功するしないはともかく,もっとたくさんの「市場に適合しようとするチャレンジ」の実績が積み上がっていたはずなのではないか,と…。(笑)
※もう1つ。評価をしょっちゅうやる(あるいはほぼいつでもできる態勢になっている)という話も参考になりました。
 これはつまりは,組織の目標に沿って行動できているか,実績は上がっているかを,状況判断を踏まえつつ細かくチェックするということ(そのために日常業務の実績を何らかの形でストックしているハズ)で,社員にとっても会社にとってもいいことですね。まあ,いくら見張りが大勢いても,サボったり「フシ穴」ばかりだと「あたご」っちゃうわけではありますが…。

 パネラーの皆さんの取組みに頭が下がりました。それと,皆さんお話上手(特に森下篤史・テンポスバスターズ代表取締役のお話には随分勇気づけられました)なのには驚きました。お疲れさまでした。ありがとうございました。


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