『ペログリ日記』田中康夫(090531)

 田中康夫さんの本を読んだのは,『なんとなく、クリスタル』以来。

■『ペログリ日記』(田中康夫/幻冬舎/本体:1,300円)

 何故か本書が私の本棚にあったのでございます。この装幀のアヤシサとBOOK-OFFの100円という価格に惹かれたんでしょう,多分。田中さんの持ち味の執拗さ,いつも手のひらが濡れているような感じがよ〜く伝わってきます。この本,かなり面白いです。田中さんの,食事やエッチ(の主に内容でなく回数)や接客批判などなどが満載。お金があるハイソな方ってのは,こんな風にしてるんだ〜,大変だなあ〜と感心してしまいました。もっともワインの銘柄や食事をする店,ホテル等,私のほうにあまりにも基礎知識がなさすぎてよくわからないところ多数。

 アンティカ・ヴィネッティ・ディ・カンタルーポは、コッリ・ブレクレメのゲンメ'88。(122ページ)

…なんてね。ひらがなしか読めない“年少さん”に戻った気分でございますねえ。こんな人と一緒になったら,「俺は焼酎くれ」とか「ホッピーある?」とか,私はワザと大声で言ってしまいそうです。はは。ついでに「箸もってきつくれ」とか…。

 本書の巻末には,「死ぬ迄に一度は是非」から「溝(ドブ)に金を捨てた方が良い」までの,“真っ当度”5段階で評価された,レストランとホテル・旅館のリストが載っています。これはかなりスゴイです。「クレームがあったら受けて立つぜ」という,康夫ちゃんの姿勢も素晴らしい。さらに,ワインについて銘柄と飲んだ日の一覧が掲載されています。「私の身体を通り過ぎたワインたち」ね。

 いや〜,このマメマメしさがすごい。近頃サラリーマンの世界では「成果主義」とか言って管理職はやたら部下を細かく「観察・評価」しなきゃならないんですが,康夫ちゃん並みにできたらすごいですね。「退職する迄に一度は是非組んで仕事をするとよい」から「豆腐の角に頭をぶつけてやるとよい」までの5段階で評価するのね。はは。しかし,これは,どうせこういうことをするなら逆に部下から上司についてもやるべきですよね。アホな上司に生活の根本を一方的に握られるってのは納得イカンでしょう,普通。


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