『星の王子さま』サン=テグジュペリ(090530)

 私は毎日部屋で床にふとんを敷いて寝る(つまりベッドでなくて朝はたたんでクローゼットにしまう)のですが,そのときに本棚の最下段を見ることになります。だもんで「課題図書」はおおむね,その最下段に置いておき,順番に読んでいきます。なぜかこの『星の王子様』がそこにあったのでございます。

■『星の王子さま』(サン=テグジュペリ/内藤濯・訳/岩波書店/本体:1,000円)

  

 もっとずっと大判で,私は中学入学ぐらいの頃,本書を読んだことがあります。母方のサイチャン(冴子さんなので,本当はサエチャンなんでしょうが,そういうことは小さいときにはわからず,そのまんまになっております)という叔母がプレゼントしてくれたんですな。この叔母からは,「せいめいのれきし」( 岩波書店)とか英語の辞書を,節目節目にいただいており,あまりストレートには言ってくれませんが,ま,「おまい,べんきょうせいよ」というココロのこもったプレゼントを,ずっといただいてきました。今でもキビシイ叔母で,インチキに生きているアタシは毎年正月など「おまい,アル中ハイマーとか言ってるが,いいかげんにしろよ」といつ正面から叱られちまうかとビビっております。母は長女なのですが,母方の叔父叔母はみんな歳の離れた兄姉のような気がしています。母や亡父やアタシや弟を,本当に大事に思ってずっと見てきてくれているのでありますね。へへ。本当に,アタクシの「セーフティ・ネット」は大きく,かつ,目が細かい。父方の親戚や友人のことを思うと,アタシは“アル中ハイマー”かもしれないけれど,この「セーフティ・ネット」のおかげで,落ちてもまあ,それなりのところまでで,まだまだ,そこそこやっていける気がします。

 はい。で,本書。いいすなあ。心がモワンとあたたかくなります。王子様が愛しているのが,絶世の美女でなく,どちらかといえば,いかにも女性らしい欠点が前面に出てしまっている花ってのもいいですねえ〜。サン=テグジュペリさんのふところの深さや,こうした愛情が描かれた本書が,世界中で支持されているという事実が,かなりうれしいですねえ。ここさえ共有していれば,喧嘩の仕方も,核だのミサイルだのじゃないものでと,だれとでも合意できると思うんですけどね〜。

 上右は「呑み助」。酒を呑むのがはずかしいから,それを忘れるために酒を呑んでいるんですね。私はこの場面をすっかり忘れていたので,思い切り動揺してしまいました。依存症のアル中的にはこれは,はずかしいというより「情けない」ってことなんですけどね。しかし,アル中は宇宙にもいるって想定がすごいですねえ。

 ちなみに。『星の王子さま』もいいけれど,私は外国人のお友だち(ま,平たく言うと新人の,フィリピーナかチャイニーズの飲み屋のネーチャン)ができたときには『ごんぎつね』か『ないたあかおに』をプレゼントします。日本語の勉強にもなるし,日本人(古い日本人?)のメンタリティをわかってもらうのにちょうどいいんですね。『つるのおんがえし』もいいのかもしれませんが,『つるのおんがえし』の鶴はとても美しくしいので話しづらい。この鶴にふさわしい女優さんはだれですかねえ? 若い頃の吉永小百合さんや酒井和歌子さんだと健康的すぎでしょうか? 岩下志麻さんとか十朱幸代さん,倍賞智恵子さんあたりでいかがでしょう? 近年流行の女優さんたちのことはよく知らないのでわかりませんが,藤原紀香さんとか,篤姫さんとか,上戸彩さんじゃないですねえ。18歳ぐらいまでの美人ちゃんじゃないとね…。


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