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『野良っ猫 街っ猫』藤範智誠(090505)
最近,TV出演した藤範智誠さんの写真集。拝見したのは,2006年2月発行の『野良っ猫』以来。本書の発行は2006年8月なので,わずか半年の間に2冊出たんですねえ。全然気がつきませんでした。
■『野良っ猫 街っ猫』(藤範智誠/JULIAN/本体:1,400円)
この写真集はとてもよくできています。名著っていうんですかねえ? 写真集の場合は何て言うのでしょうか? 名作です。ともかく。写真がいいのはもちろんとして,ツクリがとてもいい。
まずは帯にビックリ。上左の写真だとわかりづらいですが,何とカバーと同じ用紙にカラー印刷された帯がかかっています。上左の写真の下から4分の1(猫のあご)ぐらいのところに薄く線が見えます。すごいぜいたくなカバーです。
次にカバー裏にビックリ。何とリバーシブル・カバーなんですねえ。上右の写真がカバー裏。カバー裏もカラー印刷。
で,カバーをはいで,本の表紙を見ると,何と,モノクロの「カバー裏の写真」です。普通,カバーと本の表紙は同じですが,本書はそうはなっていないんですねえ。面白いなあ。
本文写真の見開きを1つ見て,パラっとめくると,「吾輩は近頃運動を始めた〜」「猫なで声は〜」と,『吾輩は猫である』からの引用文が見開きに収められています。以後は余白に「猫の恋やむとき閏の朧月 芭蕉」「嗅いでみてよしにする也猫の恋 一茶」などと入っております。こういうおシャレなねらいが好もしい。『吾輩は猫である』からの引用以外は,実はイマイチ写真としっくりきてはいないんですが,音楽にだまされて名画と思ってしまう映画のように,その辺はさらっと流すことといたしました。
ところで,さらに実は,この「カバー裏の写真」には見覚えがあり,確認したら,前作『野良っ猫』にも掲載されていたものでした。これ以外にも,結構,『野良っ猫』に入っていた写真が使われています。こういうことはあまりないと思うのですが,「何か,わけあり」な模様。まあ,そうであっても,本書は本書でとてもよくまとまっており1つの世界を形成していますので,ウダウダいうのは野暮というものでございましょう。「前作とダブりもありますけど 何か?」ってなところでしょうか?
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