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『はらたいらのジタバタ男の更年期』はらたいら(090125)
自己診断では私は躁鬱病+アル中。でも,本書を読んで「あ,更年期でもあるのかあ」と気がつきました。カバーの右下の酒が何とも言えない。
■『はらたいらのジタバタ男の更年期』(はらたいら/小学館文庫/本体:476円)
はらさんは肝臓がんで63歳でなくなったんですねえ。「肝臓」と聞くとドキンと来ますね。私はもう肝臓では死なないと思っているけれども,微熱があってダルイときなどには「再発?」とか「どこかでまたもらっちゃった?」という考えがまだ浮かんできます。これからもきっとそうでしょう。
なので,2000GTとかいうギャグにも,結構敏感に反応してしまうんですね。I
can not help falling in love 的に,「なんでアタシだけが.」とか「なんでアイツだけが」なんてね,理性を超える,答えがない疑問がしつこく浮かんできてしまうのでありますね。こういう問いそのものがオカシイと思えればいいんですが,思えない人も多い。何でアイツが死なねばならなかったのか…なんて問いを背負っている人を見ると気の毒になります。
過労でぶっ倒れ、救急車で運ばれた先の病院でしてもらった血液検査では,肝機能の状態を示す数値の一つであるGOT,GPTが、基準値の三倍以上にも上昇していた。γ-GTPにいたっては,基準値の十倍以上というとんでもない数値で,検査結果を手にした医者も目をむいていた。(65ページ)
「年末から年始にかけて,極力量を抑えたし,三日ほど完全に禁酒もした。(これは十六歳からほとんど休肝日もなく毎日飲み続けてきた僕にとっては,大変なことなのです)」(65-66ページ)
わかるわあ〜。アタシも似たようなもんだもんねえ〜。「三日ほど完全に禁酒」って,アル中じゃない人にはわからないでしょうが,アル中から言えば「大変なこと」で,これができたということは,はらさんはアル中ではなかったんだなと思います。
変わったことは「匂い」に対する反応である。(中略)自然の花の香りなどは平気なのだが,人工的な香りは一切ダメ。(67-68ページ)
あ〜,やべ。アタシはこのところコンビニに入りたくない。あのおでんの匂いがダメなんでございます。「うっ」と吐き気がする。アー。アタシもやっぱりコーンネンキなんですかねえ???
この六年間、人生始まって以来の苦しみを味わった僕だが、それと同時に、初めて人生何が大切なのかを自問自答する機会を与えられたような気がする。
考えるまでもない。
僕にとってのそれは、死ぬまで漫画を描くことだ。(170ページ)
うちのオヤジが言いそうなセリフ。歌手とか役者とか芸人とかも,こういうことをおっしゃる。しかし,そういうモンなんですかねえ??? アタシは生業なんてどうでもいいですけどねえ。最期の最期は,ナンとか「善きオヤジ」あわよくば「善き夫」を演じきって逝きたいものであります。痛み止めのモルヒネでヘロヘロになったときにも,神様,お願いだから少なくともアタクシを「善きオヤジ」でいさせてくださいと祈っちまいます。実際は,いつものように(本人は知らない)大顰蹙的ヨッパライなんだろうけど,娘たちには「お前らはいつも美人チャンだ」とか,息子には「お前はオレに似ていい男だなあ」なんて言いたいのね。カアチャンには「お前は重たくて連れてけないんで,後からゆっくりこいよ」なんて悪たれを言いたい。
まったくなあ〜,生きていくことは難儀なんであります。臨床男性学,男性閉経なんて言葉も出てきます。「男らしくない男もありなんだ」と言いたい。世の中には,「強くないし優しくない男」も当然いるんだ。遠藤周作さんの『沈黙』のキチジローのことを思います。「女らしくない女」は「男らしくない男」より先に市民権を得たようで,これはよかったねえ。
はらさん。アタシもあなたぐらいの歳で逝きたいわ。アル中躁鬱更年期ドスケベで社会と折り合いをつけていくのは,本当に面倒で,もう飽きた。
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