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『「運がひらく人」はなぜかみんな声がいい』小林光恵(081102)
『男、遠方より来ず オンナの論語』に続く,小林光恵さんの最新刊。
■『「運がひらく人」はなぜかみんな声がいい』(小林光恵/新講社/本体:1,100円)
小林光恵さんは,新講社からは,本書の前に『伊勢丹セラピー』,『「片づけられない女」は太る』を出されております。本書のカバーには,小さく「4コママンガエッセイ」と書いてあり,前2作と同様,小林光恵さんの4コママンガがいい味を出しています。このシリーズでは,心,ダイエットと来て,今回のテーマは,声。
声がいいから運がひらけたのか,運がひらけているから声がいいのかというのは,ニワトリとタマゴの話みたいで面白い。(そんなのはどっちでもいいけど)「“いい声”を出すようにしましょうよ」というのが,本書の大きなテーマの一つ。「悲しいときや苦しいときでもうれしいときのように笑顔をつくってみ,そうすればココロもついてくるから」という,心理学でいうところの行動療法的効果に気づいてねということもあるでしょうか。それと,悲しさや苦しさをあまり周りにまき散らさないでねということもあるかな。「はじめに」より,ちょっと引用。
「声のみだしなみ」について考えたのがこの本です。
声は,あなたの人生を変えます。そう確信しているから,この本を書き上げることができました。(4ページ)
3部構成で,第1章が「声の味わい」,第2章が「声の横顔」,第3章が「丁寧に,そして表情豊かに声を出すためのヒント」。各章からちょっと引用。
「声マネは切実な祈りに似ているな」と思った(第1章/75ページ)
目をそらさないで,心を込めて言う「ありがとう」の威力を信じたい(第2章/103ページ)
マンガの吹きだしをイメージして発声する(第3章/128ページ)
第3章は,失礼ながら“いちおうの確認”という感じ。全体を通じて「ひたすら暗記する・学ぶ」「理解するのに相当の集中力が必要」といった内容ではないので,気軽に読んでいるうちに「声」についての記憶などが刺激されて,声の記憶だけでない,さまざまな情報が頭の中を駆け巡るのが本書のよいところ。いろいろなことを考えさせられます。
変な例えですが,脳のいろいろなところで豆電球が点灯してるだろう…とか,脳の中の広い範囲で温度が上がって,サーモグラフィーでは赤い部分がかなり多くなっているだろうなあ…と,そんな感じ。
私は本書を読んだ後,街を歩いているときなど,(今は亡き人を多数含め)思いつく人の声を,思い出せるかどうか,たくさん試しました。で,思い出したとき,絶対忘れたくない人の声を何度も頭の中で(その記憶をさらに強く定着させるべく)確認したのでした。その声というのは,「あー」だの「うー」だの程度のわずかな音声だったり,私の小さい頃の「ぼうちゃん」というあだ名やファーストネームだったり,「具体的教訓」だったりするのでした。もちろん映像を伴って,さらには匂いまでも思い出されることもあり,人間の脳の容量・能力に改めて驚いたり泣いたり…。
で,泣いたりしても思い出せてうれしかったのは,特に,(1)亡父の笑い声・怒鳴り声・歌声,私を呼ぶ声,匂い,ヒゲや堅かった手の平(鉄骨屋だったもんで…)の感触,(2)母が低い小さな声で歌ってくれた子守歌の声(「カ〜ラスなぜなくの〜」。お腹か背中をポンポンされていた気も…),(3)小学校の教室にいきなり入ってきて「あんちゃーん」と言った弟の声,(4)私のことを「ぼうちゃん」とかファーストネーム(呼び捨て)で読んでくれる(た)人たちの声,(5)私のことを「おとうさん(しゃん)」と呼んでくれる(た)3人の子どもたちの声(とりわけ小さかった頃の声,匂い,感触やしぐさ)。はは。全然シブクないなあ〜。
とはいえ,こういうことができてよかった。本書に出会ったおかげですねえ。ありがとうございました。小林光恵様。そうそう,それと,そういえば誕生日のとき,Hさんから「声が聞きたくて」と言ってもらったことを思い出しました。改めてこういう一言をもらったことがうれしくなってきますねえ。Hさん,ありがと!
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