『心が雨漏りする日には』中島らも(080714)

 中島らも研究は『今夜、すべてのバーで』『西方冗土』,『なにわのアホぢから』『とほほのほ』,『僕にはわからない』と来て,本書で一区切り。

■『心が雨漏りする日には』(中島らも/青春文庫/本体:571円)

 中島らもさんは,1952年生まれ。私より6歳年長。アル中・躁鬱。2004年7月,転落事故による脳挫傷などのため急逝。享年52歳。本書のカバー,オレンジの部分のところには,「くたばれ、うつ病! 奇才・中島らもが綴った波瀾万丈・奇想天外の躁うつ人生」とあります。他人・ヒトゴトとは思えない中島さんの生涯であります。アル中(アルコール依存症)・躁鬱(そううつ)というのが私との共通点。

 そういえば,ず〜っと昔,ワールドカップサッカーで,マラドーナの「神の手」ゴールがあった頃(1986年),「私とマラドーナって,身長と体重が一緒なんだぜ」と言ったら,ツマが「稼ぎは随分違うけどね」と答えました。以来,ツマとは,テレビを見ながら「私とこの人,同い年なんだ」とか言うと,その次を目だけで話せるようになりました。はは。でも「中島らもさんって,アル中で躁鬱だったんだねえ〜」とか言ったら,別の答えが口頭で返ってきそう…。

 目次からざっと抜粋。

 うつ病なんて無縁だと思ってた
 抗うつ剤でタリラリラン
 初めての精神科体験
 おれを励まさないでくれ
 飲んでは書いて、書いて飲む
 悪魔が「死ね」と囁くんです
 躁は治まったけれど
 廃人の半歩手前の世界
 躁はまだまだ止まらない
 上手な心の飼い慣らし方
 「こころだって,からだです」
 失禁と昏倒の日々

 本文からも1つだけ。

 今にして思えば,会社員であるということがおれの最後のストッパーだったのだ。タイムレコーダーから解放され,何時に会社に行かなければならないという縛りがなくなった。昼間に得意先の人と会うときに,酒臭い息をしてはいけない,という縛りもなくなった。おれの飲酒を妨げる要素は,何一つなくなってしまったのだ。(66ページ)

 “ああ,まさに私だ”…と思う話多数。で,だいぶ反省した次第。らもさん効果がなるべく長く続きますように…。はは。“神頼み”しちゃう時点で,自分の意志に全然自信がないことなどミエミエですけど。


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