『ライブ版 お役所しごと』立木ありあ(080105)

 随分前に読んでおもしろかった本が,本棚を整理していたらひょっこり出てきました。「お片づけ」をすると,こういう思わぬご褒美があったりするものなのですね。

■『ライブ版 お役所しごと』(立木ありあ/実務教育出版/本体:1,068円)

 一気読み。何と,1991年4月の1刷で,私の手元にあるのは,同年7月の2刷(17年も前に読んだ本。30歳になって間もなくじゃん!!)。結構,売れたんですね。

 お役人の生態を,ドギツイ糾弾的視点から見たのでなく,内部から「まあ,公務員だって人間なんだからさ」とか「役所だって組織なんだからさ」という観点からいろいろ実話を取り上げています。笑える。たとえば…

 係で,私は紅一点だった。日頃から,女にしとくのはもったいない,といわれていた私の涙を見て,同僚たちはどうしたか? …逃げたのである。クモの子を散らすように。ある者は「俺,便所」,またある者は「ちょっとコピー」,あるいは「俺,飲み会の清算しなきゃ」などと言いながら。(70ページ)

 いわゆる「男まさり」な女性であっても,何かの拍子にこんなことになってしまう場合があるということは,いちおう“わかっちゃあいる”んですね。みんな。でも,それが,ドカンと目に前でテンカイされちゃうと,こうなっちまうのですなあ〜。“よせ,お前。女みたいなことは”と,どうしようもないことを言っちまいそうになるんですな。

 一方,著者は下のような鋭いことも言います。

 私も,美酒の魅力は知っている。「酒なくして,なんの人生よ」と酔いどれる男たちを,嫌いではない。
 しかし,体をこわしてまでお酒におぼれる人たちが持っているのは,驚くほどの弱さである。口をへの字に曲げた中年男が,ガラス細工のようにもろかったりする。
(120ページ)

 そうなんじゃ。私もそれなんじゃ,と,ちょっとね,凹んだりもして。そして,この本を読んだ後は,“ま,そゆわけで,みんなジタバタしてんだよね。俺もすっかたね〜よなあ”なんてサッパリしているのでした。

 あ〜,おもしろかった。…ということで,また本棚にしまい込み。


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