『棚から哲学』土屋賢二(070925)

 このところ,ダイエットやらウオーキングに熱中しており,難しいことをあまり考えられなくなっておりました。その上,さらにガッツーンと酒を飲んでしまい,頭はボーっとしております。リハビリ。

■『棚から哲学』(土屋賢二/文春文庫/本体:457円)

 土屋先生の本を読んだのは,何と2005年2月の『ソクラテスの口説き方』以来2年ぶり。『週刊文春』でツラツラ拝見したり,先日は日本経済新聞(070906)にも書かれていたので,そんなに間が空いたと思えない。つまりは,土屋先生の露出が多いということなのでしょう。

 この本は2002年8月の発行。毎度のことながら,先生の「屁理屈」が楽しい。たとえば…

 何もしていないのに幸福が訪れることは,棚からぼたもちが生まれるのと同じくらい稀なことである。何もしないと,まず幸福はやってこない。しかし,何かをすると幸福は絶対にやってこない。(4ページ)

 そうなんですよねえ〜。特にご家庭において,これは実感しますなあ。たまに「お〜い,うまそうなキャベツがあったから買ってきたよ〜」なんてツマのご機嫌をとろうとしても「それ,いくらだったの? 高い」とか,「キャベツは昨日買ったわよ」とか,ロクでもない結果になるんですなあ〜。で,何もしないでゴロゴロしていると,掃除機でいかにも邪魔物のように突っつかれたりするわけなんですねえ。会社にいても同様で,新しい提案なんぞをしようものなら「予算の裏付けがない」「スタッフはどう確保する」「提案書に漢字が少ない」など悪いトコばかりを指摘され,ではだれかが新提案するのを待って「ケチをつける側」に回ろうとすると,「お前には何も考えてることがないのか」とののしられたりするんですなあ〜。「ひきこもり」になる子どもの気持ちを,母親は理解できないだろうけど,父親にはよ〜くわかるなんてことも思いますなあ〜。父親が「ひきこもる部屋」はトイレと風呂しかないってなことに気がついてくれた子どもが「僕と一緒にひきこもろう」なんて誘ってくれたら,多分,その時点で子どもは自律的な個人として立ち直っており,オヤジも救われる,なんてことも考えますなあ〜。

 といった次第で,ヘラヘラ笑いながら読ませてくれて,「ん?」と別のことを考えさせてくれるのが,土屋先生の文書のいいところ。何だか頭がスカッとくるのでありました。


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