『タバコはなぜやめられないか』宮里勝政(070814)

 『ご飯を食べてやせる40歳からの減量法』『医師がすすめるウオーキング』を読んだこともあって,個人的に健康への関心がまたまた高まってきております。さらに心理学的な本もこのところだいぶ読んでおり,興味深く拝読いたしました。また,アル中・ニコ中系(なんてつけるか! と自己ツッコミ。笑)のわたくしでございますゆえ,『酒乱になる人、ならない人』とともに,この本は,生涯の蔵書となることでございましょう。

■『タバコはなぜやめられないか』(宮里勝政/岩波新書/本体:640円)

 この本は1993年1月20日1刷,私の手元にあるのは1998年12月4日の第11刷です。よく売れたんですね。著者の宮里勝政(みやざと・かつまさ)先生は,1944年那覇市生まれ。この本が出た頃は,聖マリアンナ医科大神経精神科助教授。

 以下は,私が大事だと思ったことの覚書です。

■やめたいのにやめられない
 →強迫の精神病理(アルコール依存・ニコチン依存は同様)
■依存症への過程(ニコチンをアルコールと読み替えてもOK)
(1)はじめての経験
(2)ニコチンを摂取したいという「欲求の増大」(精神依存の一次形成)
(3)「耐性」の形成
(4)「退薬症候」(「離脱症候」)の発生…昔でいう禁断症状
  ※精神依存の二次形成
  ※「ニコチン切れ」「アルコール切れ」を感じ,それを摂取すると通常の感じに戻る
     →この時点で「依存」状態といえる
     →さらに,仕事や生活への支障,臓器障害を起こすような状態が「依存症」

 私には,臓器障害はまだありませんが,「ニコチン切れ」「アルコール切れ」を感じ,それを摂取すると通常の感じに戻る,というのはわかります。酒を飲み過ぎた翌日や,酒を連日飲むようになったとき,体調は当然よくない(食欲もわかない)のですが,大ナマを2杯も飲むと,ひとまず「元気を回復」し,食欲も出てくるのでございます。今日までのところ,ニコチンについては確実に「依存症」レベルで,アルコールについては,かろうじて断酒をすることもできますので,本格的な「依存症」になってはいないと思われます。とはいえ,かなり,危険なところまで来てしまっているぞとビビっております。

 ロクな仕事をできない私には,以下の記述も忘れてはいけないこと。

■アルコールはヒトの情報処理能力を低下させる

 禁煙に関する本を読みつつ,ついアルコールに関する記述に気が行きます。さて,禁煙については…

■精神が安定的な人のほうが禁煙できる
■重度のニコチン依存症になったら,量を調節(節煙)するのはむずかしい

 ※一気に禁煙をめざすべき
 ※いったん禁煙しても,少量でも入るとすぐ元に戻ってしまう
  →アルコール依存症も同じ
■禁煙するのに,誰にでも通用する絶対的な方法はない
■禁煙成功へのステップ

(1)「否認」(「自分は依存症ではない」)の打破…現状を認める
(2)1週間,どのようなときに喫煙が起こるか「喫煙記録」を取り,止められるところから止める。失敗したらその原因を探り,また挑戦する
■タバコ依存症の治療法(167ページ以降)
 ◆行動療法
 ◆薬物療法
■禁煙成功の鍵
 他の薬物依存同様,禁煙の成功率は20〜40%。何回かの中止の試みの中で徐々に成功へ向かうことが多い。まずは「節煙」というのも,もちろんよい。「今日1日の禁煙」から始め,それを積み重ねること。

 実験に関する記述など,難しいところも少なくありませんが,一般人に参考になる記述がもちろん多いです。そうであるからこそ,これだけ読者に支持されたのでしょう。この本は,心理学を勉強中の息子に渡しました。


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