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『江戸のおしゃべり 川柳にみる男と女』渡辺信一郎(070616)
著者の渡辺信一郎先生は,元東京都立深沢高校の校長先生だそうで,著書多数。
■『江戸のおしゃべり 川柳にみる男と女』(渡辺信一郎/平凡社新書/本体:680円〉
このところの沈みがちな気分を解消すべく,川柳を読んで笑ってやろうと思って読み始めたのですが,渡辺先生のご興味は,江戸の文化や言葉づかいにあり,たとえば,こんな感じ(17〜18ページ)。
「やっと,寝やした」と剃刀借りて行き
(略)当時は,月代(さかやき)を剃るので,剃刀を使う。(中略)赤ん坊が寝込むと,それを絶好の機会にして親たちは頭髪を剃ろうとする。長屋住まいの者は,生活の必需品も隣同士で貸し借りを気軽に行う。(中略)「やっと,寝やした」は女言葉である。(中略)『誹風柳多留』二八篇は,寛政十一(一七九九)年の刊行であり,「…やす」や「…やした」はこの頃の女の慣用語であったことがわかる。
と,このような記述がたくさんありまして,確かに,先生,面白いのですけれども,わたくしの期待とはちとズレがございました。(笑)それでも江戸時代の古い図版なども掲載されており,それなりに楽しんで読了。上文中の『誹風柳多留』は「はいふうやなぎだる」と読みます。また,余談ですが,気軽に剃刀を貸し借りしていた当時は,ウイルス性肝炎とかエイズはなかったんでしょうねえ。これはヤバすぎる。
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