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『本当に憲法改正まで行くつもりですか?』山口二郎・福島みずほ・倉田真由美(070529)
これまで結構読んできた,山口二郎先生(2007.1.7,2003.6.10),福島みずほさん(2002.1.5),倉田真由美さん(2007.3.5,2007.3.5,2006.10.17)の鼎談。福島みずほさんの本は実はもっと読んでいます。ざっと本棚を見ると(振り返ればすぐ見える。狭い部屋はこういうとき便利。笑),『夫婦別姓セミナー』『セクシュアル・ハラスメント』『福島瑞穂的弁護士生活ノート』『福島瑞穂の落第子育てノート』『福島瑞穂の新世紀対談』『戦争と憲法危機の時代に政治をあきらめない』『憲法は誰のもの』といった本が並んでいます。これだけでもありませんが,いずれにしろ,感想を記録しそこねているのは残念でございます。
■『本当に憲法改正まで行くつもりですか?』(山口二郎・福島みずほ・倉田真由美/実務教育出版/本体:780円〉
さて,んなことはともかく。この本は以下の5章で構成されています。
第1章 憲法改正は2012年までに実現する?
第2章 日本の政治社会の現状
第3章 国際社会における日本
第4章 憲法9条の精神は普遍の真理
第5章 政党再編に向けて
いちおう上記が柱。お三方が奔放に話されているので,話はいろいろな方向へ飛びますが,これも鼎談のおもしろいところでしょう。そうなんだよなあ(070528,070520,070519,070514,070511,070503)と同感するところ多数あり。1か所だけ抜粋(106〜107ページ)。
福島 (略)アメリカとともに海外で戦争をできるようにしたいということの背景には,軍需産業の後押しがあるのではないかと思っています。(略)日本の産業界にも実は原子力空母をつくりたい,武器を売って金儲けしたいといった,いわば「軍需拡大」の意思を持った企業があるんです。
倉田 恐ろしいですね。
山口 一つの新しい産業興しですよ。国防産業。倒産はないし,雇用が生まれるし,しかもものすごくもうかる。
ゾッとしますね〜。これ,小松美彦先生が『脳死・臓器移植の本当の話』(2004.7.9)で指摘されていた,
「おそらくは地上最後の資源・商品として狙いがつけられたのが,人体という金脈なのだ。倫理的な壁さえ突破できれば,莫大な利潤が見込まれるのである。(略)先端医療が推進される本質は,患者を救うことではあるまい。資本主義の延命にこそあるのだ」(398ページ)
と,そっくりです。政官財(+学+米国?)の恐ろしい共同体。支配欲だの物欲だの研究欲(?)だのもろもろの欲がからまりあって,メッチャ強そうな絆(きずな)。庶民はオモチャ=消費財というか道具というか…。本当に現在の政治の流れはヤバすぎでございます。かつて東大・安田講堂に立て籠もった先輩たちの真似をして,運動会用みたいなスピーカーを持って,
「改憲=軍拡勢力に抵抗せよ!」
と叫びたい気分。道浦母都子さんの,有名な
明日あると信じて来る屋上に
旗となるまで立ちつくすべし
なんて歌も思い出しますねえ。
そうそう。この本では,山口先生が60年安保闘争の意義について,「あれがあったからその後の政治家は強引なことをしなくなったのだ」という趣旨のことをおっしゃっています。議員宿舎の問題で庶民がブーブー言ったら議員はビビリましたよね。もっと大きな問題について,あれをやらないとマズイのではないでしょうか。
本書は中学生でも読めるような内容。日本政治の最重要テーマについて大づかみにすることができます。
息子が「読んでいい?」と言って,早速持っていってくれたのは,うれしかった。彼の今後の言動がどうなるかはわかりませんが,この本にあるような現実の見方・考え方には,是非触れておいてほしかったのです。
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