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『人口減少の経済学』原田泰(070527)
わが家には,原田泰(ゆたか)さんの本が何冊かあります。『テラスで読む 日本経済の原型』『テラスで読む 戦後トピック経済史』『経済学の冒険』『狂騒と萎縮の経済学』『日本経済の敗北』『日本の失われた十年』『日米関係の経済史』など。私は原田さんの「悲観しないことに決めている。どんな問題にも解決策は必ずある」というスタンスが好きで,結構,読んできたのですけれど,このサイトでは全然触れたことがなかったようです。ほとんどがサイトを立ち上げる以前か,同時ぐらいに読んだものだからでしょう。多分。
■『人口減少の経済学』(原田泰/PHP研究所/本体:1,500円〉
原田泰さんは,経済企画庁(内閣府)出身のいわゆる「官庁エコノミスト」。経済企画庁出身のエコノミストというと『経済白書』を執筆された方々で有名な人が多いですが,原田さんは『国民生活白書』を執筆されています。1950年生まれ。現在は大和総研チーフエコノミスト。
原田さんの本では,経済理論がブイブイ振り回されるということはありませんが,背景にしっかりした理論があることは他の書籍などでわかるところ。『戦後トピック経済史』では日本映画の写真が入っていますので,多分,映画にもお詳しいことでしょう。
本書では,原田さんらしく,主として実証的・統計的な数値が示されて「人口減少を恐れることはない」と「明るい展望」が示されています。単純に言って「日本全体の所得が減っても国民一人当たりの所得が増えればよいではないか」「人口が減れば電車の混雑も緩和され,家も広く使えるようになる」なんてことが書かれています。元気が出ます。しかし,ここで書かれている年金制度や介護保険の明るい見通しが実現されていないように見えるのはなぜなのだか不思議。おそらくは専門家の皆さんの間や政治的な思惑などで,いろいろな争いがあるのでしょう。本書は2001年の刊行。この後も原田さんは多くの本を出されていますので,それらに対応するようなご提言もされていることでしょう。地道に追いかけていきたいテーマであります。
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