『リカちゃんコンプレックス』香山リカ(070512)

 この本は1991年7月発行の初版本。香山リカさんの初めての単行本。雑誌などに掲載された文章(36本!)をまとめたもの。香山リカさんは1960年生まれなので,20代の終わりぐらいから,いろいろなものを書かれていたんですね。香山リカさんの本を読むのは,『老後がこわい』(2007.1.7)以来。

■『リカちゃんコンプレックス』(香山リカ/太田出版/本体:1,165円〉

   

 精神分析学や臨床心理学がご専門の方が書かれる症例などに,私は随分ビビルわけなんですが,今回,この本では,「離人症」という症例が出てきます。患者の発言。33ページ。

「世界と自分の間に膜ができちゃったというか…。実感が湧かないのが一番つらい。自分が自分でないみたい」

 この感覚こそ,まさについ最近まで,私が「ど〜も世界とつながっている気がしない」と思っていたアレなんですねえ。私は躁鬱病的なアル中なんだろうと,自分のことを思ってきたわけですが,「離人症」のケもあったんですねえ。多くのケは,できれば頭に生えてほしい。(^_^;)

 若き香山さんの文章は,ちょっとこなれていない感じがするところはあるものの,一方で,それがとても素直な感じがしてよろしいです。その後多くのキャリアを積まれ,今も元気でご活躍のところを見ると,この人は「本物」だったんだなと思います。近頃は随分ご著書を連発されていますし,“旬”ということなんですかね。精神科医がもてはやされる社会ってどうなのよ,と,思わないでもないですけど…。


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