『風俗裏日記』落合真司(070505)

 私には,だいぶ難しかった『世阿弥能楽論集』の後は,ぐっとくだけて(と言っても,中身は明るくはない)ルポルタージュ。

■『風俗裏日記』(落合真司/青弓社/本体:1,600円〉

   

 上のカバーのタイトル上の赤い部分に「性風俗店のフロント業務についたノンフィクション・ライターが,世紀末ニホンの性風俗とそこに生きる人たちの赤裸々な実態を克明につづる異色の潜入ルポ」とあります。

 著者の落合真司さんがおツトメになったのは,イメクラ(イメージクラブ)だそうで,「女の子にセーラーやナースなど客の好みの制服を着せ,ストーリープレイを行なう。サービス内容は,口や手を使うほか,ローションをつけての素股」(12ページ)が一般的だそうで本番はなし。ストーリープレイってのがよくわかりません(台本とかがあるのか,それとも暗黙の決まりがあるのか???)が,そういうお店。そういうお店のフロントの仕事の内容(これはかなり興味深い)や,サービスを実際に行う女性・経営者・客・従業員の実態,人間関係などが書かれています。

 このセンの本で,私がこれまで読んだ中で印象に残っているのは,佐野眞一『性の王国』(これは名著!),南伸坊『さる業界の人々』(これは若き南伸坊さんに会えるという意味で名著!),小沢昭一『ドキュメント綾さん』『陰学探検』(これらも名著。特に『綾さん』),中村淳彦『名前のない女たち』,菜摘ひかる『風俗嬢 菜摘ひかるの性的冒険』というところ。その他,記憶に残らない,これら関連の本も何冊かは読んでいると思いますが,この本は,多分,「かろうじて記憶に残る本」になりそうです。フロント係の仕事内容が何と言っても面白い。でも,かなり精神的にも肉体的にも過酷な仕事なんだとわかり,“私には,この仕事はできないな”と思ったことでした。


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