『これも経済学だ!』中島隆信(061209)

 『ヤバイ経済学』が面白かったので,書名に惹かれてもう1冊。

■『これも経済学だ!』(中島隆信/ちくま新書/本体:720円)

 この本も充分面白かった。いわゆる経済活動はどこにでもあるということがよくわかります。人が2人いれば,政治が生まれ,経済関係が生まれ,社会ができ,…と社会科学の分析対象になるのでございますね。当たり前なんだけど,面白い。

 組織犯罪について,「自由にかかるコストを節約したいという欲求やグループで同じことをする楽しさ」が「一般社会から隔絶されたグループの中で独自のルールを作り,それに皆が従って行動することのインセンティブ(動機)となる」といったことが語られます。つまり,善悪の判断でなく,組織のルールに適合するか否かが組織人の行動基準になりやすいということです。これはよくわかるわ。サラリーマンの私には。何たって日本の企業で重視されるのは「協調性」ですし,波風立つのはみんな嫌い。やっぱ組織は「ぬるま湯がいちばん!」的感覚は,正直言って,私にもあります。「ウチら」とか「電車内で平気で化粧する」とか,「閉じている集団や人」が,世間の常識からかけ離れたところに行ってしまうのはよくあること(一方,「電車内で平気で化粧する」が多くなってしまえば,「そんなことにいちいち目くじらたてる古い人」とか言われるハメになるんですけれども)で,その結果が犯罪の黙認とかまで行ってしまうわけなんですね。

 そんなこんなを考えさせてくれる本。オススメです。


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