『美しい国へ』安倍晋三(061123)

 このところ,『憲法九条を世界遺産に』『武力なき平和 日本国憲法の構想力』『これが憲法だ!』と読んできて,この本は無視できないわな,やっぱ。ということで読んでみました。

■『美しい国へ』(安倍晋三/文春新書/本体:730円)

 う〜。シンゾウさん。国家を自分の所有物のように思ってらっしゃる。

「わたしが政治家を志したのは,ほかでもない,わたしがこうありたいと願う国をつくるためにこの道を選んだのだ。政治家は実現したいと思う政策と実行力がすべてである。確たる信念に裏打ちされているなら,批判はもとより覚悟のうえだ」(40ページ)

 どうでしょう〜。このご覚悟は。。。。「確たる信念」も,変化の激しい時代にあんまり「確たる」で固まっちゃっても,どうだろうかとも思います。これは〜。。。。

 防衛問題に関して,本書で引用され批判されている,経済学者の森嶋通夫先生のお言葉を紹介しておきます。

「不幸にして最悪の事態が起これば,白旗と赤旗を持って,平静にソ連軍を迎えるより他ない。三十四年前に米軍を迎えたようにである。そしてソ連の支配下でも,私たちさえしっかりしていれば,日本に適合した社会主義経済を建設することは可能である。アメリカに従属した戦後が,あの時徹底抗戦していたよりずっと幸福であったように,ソ連に従属した新生活も,また核戦争をするよりもずっとよいにきまっている」(62ページ)

 私は森嶋先生に賛成です。

 さて。安倍首相のお考えには,私は賛成しかねるものが多いのですが,でも,政治家として,明確にご自分の考えを述べられるということについては評価したいと思います。「言語明瞭意味不明瞭」を誇った首相がいたことに比べれば,随分マシです。


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