『伊勢丹セラピー』小林光恵(061116)

 小林光恵さんの最新作。

■『伊勢丹セラピー』(小林光恵/新講社/本体1,100円)

 『「片づけられない女」は太る』の次は『伊勢丹セラピー』で,小林光恵さんはどんどん間口を広めていらっしゃる。今回は私は実は,その間口の広さについていけないところもありました。何たって…

「時代の変化でしょうか。以前は,たとえば,フレアースカート,ブリーフスカート,ダーツ,など簡単なファッション用語や布地の綿とウールの違いさえわからない男性がいて,女性用の洋服売り場では,中に入らず,入り口付近で居心地悪そうに立っている人もありました」(108ページ)

といった文章に触れて,「げ。私だ」(もっと言うと,女性用の洋服売り場の入り口にいることすらない)なんて,発見・感動をしているわけでございまして…。「私は“以前の人”あるいは,“だいぶ以前の人”になってたのか〜」なんてね。さらにその次のページにある4コマ漫画(これも小林さん作)に「チューブトップ」「スリット」「ボンテージ」だけは知っている「38歳の淳一さん」が出てくるのですが,私は「スリット」以外はわからないのでした。「スリット」がわからない方は「“かなり以前の人”ということで…(^_^;)。

 さてさて。とはいえ。私のような「想定外の読者」でも,この本は楽しめます。

 へええ〜,伊勢丹を歩くことで落ち込んだ気分が晴れるんだ〜とか,そんなところがあるのか〜など小林さんのいつもの名調子と漫画・イラストを味わうだけでも充分楽しいです。四十力(しじゅうりょく=老人力の40歳版のような概念)ですとか,花言葉ならぬ「ヤキトリ言葉」なんて造語がいくつも出てくるのもよろしゅうございます。また,それぞれの話の終わりついている【therapy keyword】もおもしろい。私が気に入ったのは,たとえば,

「危険日を知り己を知る 危険人物とは違う」

 これってホントにいかにも小林さん調。この本だけでなく,いろいろなところで描かれた4コマ漫画や1コマのイラストにもこんな切り返しがよく入っています。ミョーな可笑しさがあるんですよね。これが。

 オススメです。


Google

TOPへBACK

このサイトは「目次部分」「本文部分」という2分割の画面で表示される仕様にしていますが,検索エンジン経由ですと単独のページがピックアップされる場合があります。そのような場合には,恐れ入りますが以下をクリックして,新たにアクセスし直してください。
【注】2分割で表示されている場合に下をクリックしますと,フレームの中に2分割の画面ができてしまいますのでご注意ください。その場合はブラウザの「戻る」ボタンを押していただくと,現在の画面に戻ります。
http://homepage1.nifty.com/kanen/