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『[対論]幻想論対欲望論 現代日本人の恋愛と欲望をめぐって』岸田秀+竹田青嗣(061030)
『二十世紀を精神分析する』に続いて岸田秀先生モノ。竹田青嗣先生との対論。これで,このところ買った岸田秀先生の本は全部読んだことになります。
■『[対論]幻想論対欲望論 現代日本人の恋愛と欲望をめぐって』(岸田秀+竹田青嗣/KKベストセラーズ/本体:1.553円)
竹田青嗣先生は哲学者・文芸評論家。現在は早稲田大学国際教養学部教授。公式ホームページもお持ちです。有名な方で,お名前はかねてから存じ上げておりましたが,ご著書を拝読したことは,多分,ありません。別の方との対談などは読んだことがあります。
さて。この本の体裁について一言。カバーの裏に,難波田龍起さんもしくはジャクソン・ポロック風の,絵の具をチューブからぶちまけたようなイラストが入ってます。何かの手違いじゃなかろうかと思わないでもないですが,カバーのお洒落な文字や目次・章扉・本文レイアウトの格好良さから見て,やはりワザとのよう。装幀・本文設計は川畑博昭さん…あ,この人はお名前をよく見ます。有名な装幀家さんでしたね。
この対論は面白いです。オススメです。タイトルには,「幻想論対欲望論」と入っていますが,「精神分析学的思考と現象学的思考のソフトな化合物」という味わいです。特に,竹田青嗣先生の現象学とか書かれることは,私には何やらムズカシイ印象があるのですが,この本ではとてもわかりやすく語ってくれているように思います。お二人の話が噛み合わないところも少なくないのですが,それもそれで,世界の見方・いじり方はいろいろある…ということを間近に見せてもらっているようでおもしろい。オススメです。ちょっと抜粋。225ページ。
竹田―岸田さんの唯幻論はフロイトの深層心理学から出発している。僕の場合はフッサールの現象学ですね。現象学と深層心理学というのは,理屈でいうと正反対な考え方です。正反対なんだけれども,岸田さんの唯幻論と僕の欲望論は,基本的には一致しているところが多い。一番大きな一致点は,人間の自我というのは幻想であって根拠がないということ。
この本は1992年10月4日(お,私の34歳の誕生日だ)初版1刷。私の手元にあるのは,同11月5日の2刷。14年も前の本。
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