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『世界のシンデレラ物語』山室静(060830)
高校1年の娘がレポートを書くために図書館から借りてきた本。「おもしろそうじゃん」と,ちょっと拝借して新潟県湯之谷遠征中と,帰ってきた翌日の午前2時〜5時ぐらいに集中的に読書。「朝飯前」に本を読んで,ひと眠りして出勤。
■『世界のシンデレラ物語』(山室静/新潮選書/定価:780円)
山口昌男先生(2003.9.15)や奥井智之先生(2005.4.18)のお導きで,民話や童話には先人達の深〜い智恵や文化などが凝縮されているということは,浅薄ながらいちおう承知しており,で,シンデレラってどう? というこの本は,(言葉づかいが難しく,読みづらかったけれども)おもしろかった。
世界中に似た話があることが,収録された20篇の物語を読むだけでもわかります。その連関や類似性について触れられた部分だけを読んでもかなり興味をそそられます。たとえば,靴のモチーフについて。これは,てん足の習慣のあった中国の昔話(自分にしか合わない手作りのマイ・シューズをかつて中国女性は持っていた)からの移転かという示唆など,“そおかもお〜”と唸ってしまいます。
西洋では,女性が結婚することが「めでたし。めでたし」とされる話が多いのに対し,東洋ではお金持ちになるとか家族が幸せに暮らすという終わり方が多いなど,文化的宗教的差異などについても言及されています。また,それぞれの話がそれぞれの国や地域で,一般に受容されるための社会的条件についての考察も,「自分は専門家ではないので」と遠慮がちな留保(ちょっと多すぎると思いますが)を伴いつつなされており,これもまた興味深い。
論述そのものは,いろいろ話題が膨らんで,最後は「もうやんなっちゃったからやめる」的な終わり方なので,スカッとはこないのですが,でも話の途中は,随分読ませてくれます。機会があったらごぜひご一読を。
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