『仕事人の時代』太田肇(060610)

 このところ,『経済学の正しい使用法』『経済学で読み解く日本の政治』『市場経済学の源流』と,経済学に関する本を読んできて,頭でっかちになった気がしたので,ハートに来る太田肇先生のご著書を手に取りました。

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■『仕事人の時代』(太田肇/新潮社/本体1,400円)

 太田肇先生は,1954年生まれ。私より4歳年上。私は先生のご著書は『個人尊重の組織論』(中公新書)を拝読しただけですが,新聞や雑誌等に書かれたものを目にすると「この人はわかってるなあ〜」といつも思います。

 で,胃の病気で私の会社のエライ人(労働法を労働者を管理する法律だと理解して,もろもろの規定を法定の最低限度に合わせることに心血を注いで来た人)が入院したとき,『個人尊重の組織論』をお送りしたのでした。退院したときの彼の感想が面白かった。「君が社長になったらやんなよ」ですって。「おっさんの頭と心の病(やまい)は死んでも治らないんだろうなあ」と思ったことでした。会社人間の彼には,太田先生の世界はまったく理解できないし,また,太田先生のお考えを認めることは,自己否定になってしまうのでしょう。可哀想な人であります。

 太田先生の主張は明瞭。組織人でなく仕事人(しごとじん)になろうということです。

 「仕事人」とは,自分の専門とする仕事とそれを遂行する能力をもち,それを拠り所に自らの人生を歩んでいく人間である。(9ページ)

 この本は,我が家の子どもたち全員に読ませるつもりです。とりあえず就職が決まった長女から。


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