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『蹴りたい背中』綿矢りさ(060105)
タイトルを見て,ずっと読みたいと思っていた本。『美しき日々』のDVDを返却しがてら,GEOで100円で売っていたので購入。綿矢さん,すみません。印税は入りません。
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■『蹴りたい背中』(綿矢りさ/河出書房新社/本体1,000円)
1月4日の午前中に『美しき日々』を見終わって,夜遅くに『政策型思考と政治』を読了。大興奮。その後,眠くなるまでということで,この本を手にとって,蒲団の中で読み始めました。
こんなんで物語になるのか…というのが読みながらの感想。ですが。友達が別の友達グループのところに行くというシーンを綿矢さんは,こんな風に書きます。
頭の尾っぽを振りながら,絹代は机を囲んで大騒ぎしている雑草の束のもとへ走っていく。どうしてそんなに薄まりたがるんだろう。同じ溶液に浸かってぐったり安心して,他人と飽和することは,そんなに心地よいもんなんだろうか。(16ページ)
この文章はちょっと書けない。凄いなあ〜と感心。もう1つ。
認めてほしい。許してほしい。櫛にからまった髪の毛を一本一本取り除くように,私の心にからみつく黒い筋を指でつまみ取ってごみ箱に捨ててほしい。
人にしてほしいことばっかりなんだ。人にやってあげたいことなんか,何一つ思い浮かばないくせに。(87〜88ページ)
物を見る目や感じ方,表現の仕方,文章のリズムが面白い。引用したい文章はまだまだありますが,この辺にしておきます。我が家の娘達と同じ言葉づかい。彼女らの頭の中もこんななのかな〜と思いつつ(そうだったら父としては不満。文章は好きですが),そんなこんなで文章を追っているうちに,眠れないまま翌1月5日の午前4時に読了。1月5日から仕事始めだったのに…。
退屈しない,読みやすい文章です。外来の待ち時間や入院中のベッドでもリラックスした読書ができると思います。オススメです。
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