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『官僚たちの夏』城山三郎(050611)
『異色官僚』(●近頃の読書(2005.5.14)),『官僚の風貌』(●近頃の読書(2005.6.5)),『技術官僚』(●近頃の読書(2005.6.7)),『官僚技官』(●近頃の読書(2005.6.8)),『霞が関残酷物語』(●近頃の読書(2005.6.9)),『連鎖』『震源』(●近頃の読書(2005.6.11))に次ぐ官僚モノ第8弾。中締め。『官僚たちの夏』再読。
■『官僚たちの夏』(城山三郎/新潮文庫/本体400円)
この小説のモデルになった佐橋滋本人が書いた『異色官僚』(●近頃の読書(2005.5.14))を読んだ後,小説を読むとまたひと味違った感じです。それぞれに味わいがありますね。ここのところ学んできた,キャリアとノンキャリの違い,キャリアの世界を見直すような感じで読みました。長くなりますが,ちょっと引用。(28ページ)
「晴れ渡った空に,正午を告げるサイレンが鳴り渡った。
くの字坂を,男や女が,ぞろぞろ下りてくる。屈託のない笑い声,女たちのふざけ合う声。土曜ということもあって,縁日のようにはなやいだにぎわいである。
見る間に,その人の数がふえ,ひとり坂を上っていく風越は,何度も男や女にぶつかった。みんな,役人である。通産省だけでなく,文部省から,大蔵省から,次々と溢れ出てくる。定刻に,あるいは定刻からおくれて出て,退勤の定刻には,そそくさとひき上げる人々。役所が生計の場でしかない人々,役人のかなりの部分を占める人たちのお帰りである。」
ノンキャリをこんな風に描くんですね。城山さんは(社長以下私の会社全員ジャン!=会社が生計の場でしかない人々。ま,それはともかく)。
主人公の風越は国と通産省の将来のために,よいと思うことをバシバシ実行していく官僚。大臣だって恐れない。私はなんだか鈴木ムネオさんのイメージとかぶってしまいましたが,まあ,政治家や上役の顔色をうかがって,組織の中でボウフラのように生きていくタイプではありません。組織は風越のような人ばかりになっても困りますが,風越のような人は必要です。波風が立つかもしれないけれど,正論をバシバシぶつけてくるような人がいないと,組織は人間関係の調整で疲弊するだけでございます。幹部や幹部候補なら,風越のような気構えで仕事をしてもらいたいものだと思ったことでした。
特に税金払って雇っている公務員(特にエライ人は公立学校出身で最後は東大卒とかの,生まれながらの筋金入りのタックス・イーターだったりして)が,議員へのゴマスリと省内の人事と天下りにしかエネルギーを使わないとしたら,これは少額タックス・ペイヤーの私だってオコリます。民間の私の所属する会社のエライさん方は,下っ端がヒーコラ稼いだお金を搾取して,部門間といいつつ人間関係の,調整という名目の雑談を,毎日して過ごしているだけにも見えます。会社も国も,そういえば東京都もあのザマだし…。何だかなあ〜。区は特に問題ないみたいだけど…。
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