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『霞が関残酷物語』西村健(050609)
『異色官僚』(●近頃の読書(2005.5.14)),『官僚の風貌』(●近頃の読書(2005.6.5)),『技術官僚』(●近頃の読書(2005.6.7)),『官僚技官』(●近頃の読書(2005.6.8))に次ぐ官僚モノ第5弾。
■『霞が関残酷物語』(西村健/中公新書クラレ/本体760円)
著者の西村健氏は1965年生まれ。東大工学部卒・元旧労働省キャリア技官(土木)のノンフィクション・ライター。
この本は2002年7月刊行。こうして見ると『技術官僚』『官僚技官』とこの本は3冊とも同じ年の発行です。前年9月の薬害エイズ事件東京地裁判決で,厚生省生物製剤課長〈当時〉を「不作為」による業務上過失致死罪とする有罪判決が出た影響なんでしょうかね? どうでもいいことではありますが…。
この本に書かれてあることは,だいぶこれまでの“勉強”で知っていたこととダブりましたが,それでも,もちろん未知の部分もあり,読んでよかった。このところ読んでいたのは,(文系の)学者さんが書かれた本だったわけですが,今回の著者は,元旧労働省キャリア技官(土木)のノンフィクション・ライター。この本は技官だけを扱った本ではなく,(元技官らしいコメントをはさみつつ)事務官,国会議員も含めて霞が関のことが語られます。国会議員対応の部分などを読むと,そのアホらしさに眩暈がします。はああ〜。ちょっと引用(73ページ/実際は棒グラフ)。
平成12年度新規採用者数 487人中 事務官43.3% 技官56.7%
平成14年2月末部・課長 1095人中 事務官72.6% 技官27.4%
平成14年2月末局・官房長 133人中 事務官87.2% 技官12.8%
平成14年2月末事務次官 14人中 事務官100%
もいっちょ。抜粋。87ページ。第2次大戦後から平成12年省庁再編前までの歴代事務次官の東大法学部出身比率=72.3%
上の数字などは,“ふ〜ん”と確認したわけですが,この本の趣旨からみれば「細かいデータ」にすぎません。「霞が関を何とかしなきゃ」というのがこの本の趣旨(永田町も含むかな?)。いかにも「売らんかな」のタイトルではありますが,著者は良心的なことを書いています。多くの週刊誌のように興味本位のまま記事を終わりにされたんじゃ救いも夢も希望もないもんねえ。
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