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『遠野物語』柳田国男(050528)
山口昌男先生の文化人類学関連の本を読んできて,決定的に基礎知識不足を感じるのは柳田国男に関すること。なかでも『遠野物語』は必読でありましょう。でも,私は,これまで読んだことがありませんでした。長女が大学で課された課題(文学書と経営書(2005.5.7))に便乗して,オヤジも勉強。
■『遠野物語』(柳田国男/新潮文庫/本体272円)
柳田国男は明治8(1875)年兵庫県生まれ。25歳で東京帝国大学を明治33(1900)年に卒業して,農商務省農務局入省。役人生活を続けながら大学で農政学の講義をしたり民俗学の研究をされたようです。『遠野物語』は明治43(1910)年発表〈35歳〉。大正8(1919)年の貴族院書記官長を最後に役人生活に終止符を打ち〈44歳〉,朝日新聞の論説委員などを経て主として在野で活躍され,昭和37(1962)年に87歳で亡くなっています(この本の巻末の年譜による)。
なるほど。『遠野物語』は今から95年も前に発表されたものなのですね。「今で言う東大法学部卒」と言うのもはばかられるほど,当時の帝大出は超インテリだったと思われますが,大したものですねえ。役人生活を続けながら,ですものねえ。さて,とはいえ,柳田以後(柳田国男が亡くなった頃,私は4歳ですけど)を生きてきた私には,この『遠野物語』のどこが凄いのかよくわかりませんです。実のところ。この本は,口伝の民話集なのですが,つまりはこういう話を採取し,光を当て,他の地域との比較などをしたところに大きな価値があったのでしょうね。発表当時は。でも,今となっては,柳田以後,こうした民話集などを目にする機会も多く(どこの観光地にもその土地ごとの民話集のようなは売っているように思います),そのすごさは一見したところわかりづらくなっているということなのだと思います。いちおう,必読書に目を通しました,というところであります。
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