|
『21世紀の経済学』根井雅弘(041003)
格好いいタイトルだったので購入。
■『21世紀の経済学』(根井雅弘/講談社現代新書/本体640円)
根井雅弘先生は京都大学教授。ご専門は経済思想,経済学説史というところなんですかね? 現代経済学の理論にも随分お強いようなので,思想家・歴史家というイメージには納まりきらないように思います。1962年生まれ(げ。昔から有名な方なのに私より4つも年下だ…)。
この本のサブタイトルは「市場主義を超えて」。そうなんですよね。市場を軽視してはいけないけれども,やっぱり市場万能ってことはないなあというのが実感です。経済学的思考とは無縁の管理第一主義(というか要するに権威主義)と感情の振れるがままの思考停止が蔓延している会社にいるもので,経済学に関する本を読むと(正気に戻れるようで)癒されるのですが,需要曲線と供給曲線の交点で余剰が最大になるという,あの美しいお話が,どうも「世の常」というヤツとしっくりこないときが少なくないので困ります(実はその先の,で,その余剰の分配はどうなるのよということなのですね。私達の現実と最も近いのは。日本や中国の所得格差拡大やODAの使われ方みたいな話なんですけどね)。そんな話が出てたらいいなあ〜と思って読み始めました。
結局。ひと通り目は通したもののよくわかりませんでした。力不足で。残念。“経済学は困ってるぞお〜”ということだけわかりました。ある学問が「困ってる」というのは,その学問が「生きている」ということなんだなんて考えたりもしましたが,残念ながらよく噛めないでしか食べられず,私の体内にはほとんど吸収されないままスルーということに。私の場合は,こんな情けない次第でしたが,これだけコンパクト(172頁)で安価な将来展望は貴重だと思います。ご興味のある方はぜひお手に取ってみていただければ…。
|