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『一九七二』坪内祐三(040707)
この山口昌男先生の本みたいなボリュームにおじけづいて,なかなか手が出せないでいた本。
■『一九七二』(坪内祐三/文藝春秋/本体1800円)
『新書百冊』,『古くさいぞ私は』以来の坪内祐三さんの本。1972年といえば,私が生涯の中で,最も光り輝いていた(頭でなく)と思っている時。私は坪内祐三さんとは同い歳。同じときに東京でフラフラしていたわけで,彼の語る時代や,その雰囲気がよくわかる。
木枯し紋次郎,横井庄一さん,札幌オリンピック,浅間山荘事件,高松塚古墳,川端康成自殺,沖縄返還,佐藤栄作引退,田中角栄,『ぴあ』創刊,日中国交回復,パンダ,キャロル(永ちゃんのバンドね),大相撲ダイジェスト…。
そっすかあ〜,そんな時だったですかあ〜,というのが読みながらの感想。13歳から14歳になる頃,こんなことが起こっていたけれども,当時はそれが何なんだかよくわかってませんでした。当然ながら。坪内さんは早稲田大学の図書館で雑誌を調べまくって,当時の様子を掘り起こしていきます。連合赤軍を扱ったところなど,読ませてくれます。労作です。オススメです。
ちなみに,この本のカバーの文字は版画です。ついでに本文は何か近頃の本と感じが違うと思ったら,活版印刷です。しかもオール明朝体!(実は巻末の広告で1か所だけゴシック体が使われていますが) さすが「古くさい」著者であります。でも,これが何やらおシャレな感じがするから不思議。
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