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映画『筑豊のこどもたち』(040703)
熊本から東京に帰ってきて,しこたま飲んで朝帰り。身体ガタガタで横になってテレビをつけたら,モノクロの画面の中に,加東大介,殿山泰司,小松方正といった,私好みの役者さんが現れました。西村晃,三橋達也も出てました。顔の長い,名前を忘れてしまったけれど,黒澤映画にもよく出ていたオジサンも出演しておりました(思い出した。伊藤雄之助ですね。この人が乗ったら馬が丸顔に見えたとかいうギャグを『椿三十郎』で言ってたシーンがよかったですね。そういえば『椿三十郎』では,名前を聞かれた三船敏郎が「椿三十郎」と答えた後に「もうすぐ四十郎か」とか言うようなシーンもよかったなあ。記憶があやふやでセリフをきっちり言えないのが残念だけど)。
途中から見始めたので,まずは何の映画かよくわからない。でも,どうやら炭坑の閉山に伴う話だということがわかってきました。仕事にあぶれてやけになる父親(加東大介)。そんな父の姿を見ている子供。父親は子供の修学旅行費も出せない。切ない。それだけでも見ていて胸が締めつけられる気分。これではいけないと懸命に頑張る若い教師(小泉博)。この若い教師の努力が実って,黒い羽募金を使って制服を借りたり旅費を賄ってもらえた子供たちが大阪に修学旅行に行く。その大阪で「黒い羽募金」はこんな人たちのために使われているというパネル写真を子供たちが目にしてしまう。そこには自分たち炭坑の子供たちが写っていたのでした。子供たちが修学旅行から帰ってきた後,ある父親が小泉博に言う。「子供たちはひがみ根性を土産に持ってきた」と。かあ〜。涙が止まらない。二日酔いで気持ちにハリがないせいもあったのでしょうが,家族のいない部屋で,オヤジは泣きながらこの映画を観ていたのでした。貧乏はイカン。オヤジがいじけちゃイカン。こんな場面になったら,俺は本当に子供のために死にもの狂いで働けるだろうか…と,そんなことを考えました。
これはわかりやすい名画でした。何でもっと広く世間に知られていないのかなあ。子供も親も必見の作品です。泣けちゃってどうしようもなくなるので,私は子供とは観たくありませんが…。
まったく不勉強で恥ずかしいですが,この『筑豊のこどもたち』は,写真家・土門拳さんの代表作で,こちらを元に映画ができたとのこと。
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