『性的唯幻論序説』岸田秀(040530)
 いつだったか,『ものぐさ精神分析』『続・ものぐさ精神分析』を拝読して以来の岸田秀先生。

■『性的唯幻論序説』(岸田秀/文春新書/本体770円)

 人間は本能が壊れているからSEXするにも「幻想」が必要なのよと先生はおっしゃる。異論なし。さて,それでも昔は性は結構大らかだったのに,何でこんなことになってしまったのか,なんて話が展開されます。歴史的に見て,こんな風に考察できます,で,それは精神分析学的に見てこんな風に解釈できます,ということがちりばめられているのですが,これが面白い。なるほどね。こんな風に見ることもできるわけか…と。

 岸田先生の物言いは,例によってストレート。我が家の20歳未満の子供には刺激が強すぎるかも知れません。でも,男女共同参画とかジェンダーといった問題に取り組んでおられる方には是非読んでいただきたい1冊。また,男女は平等なのだと,娘に叩き込みたい親も必読。私はうまく自分の中で消化できたかどうか自信なし。考えたこともなかったようなことがいくつも書かれていました。正直言って,読まなきゃよかった(こんなことを知らないままでいたかった)なあ〜という部分もありますが,これもご縁でしょう。今後の私の対女性関係での振る舞いになんらかのよい影響は与えてくれるような気がします(ただし,シラフのときに限る)。


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