『大学通信教育は卒業できる!』宮子あずさ(040509)
 宮子あずささんの本を読んだのは久しぶり。何と1年ぶり(近頃の読書(030430))でした。宮子さんが「通信教育オタク」であることは知っており,ご立派だなあと感心していましたが,ついにこのような本まで出されたのですね。宮子さんの「おいしいモンはみんなで食べようね精神」がありがたい。

■『大学通信教育は卒業できる!』(宮子あずさ/MCメディア出版/本体1,400円)

 宮子さんの学歴。明治大学文学部中退→東京厚生年金看護専門学校卒業→武蔵野美術大学短期大学部通信教育部デザイン科卒業→産能大学経営情報学部経営情報学科通信教育部卒業→中央大学法学部通信教育課程中退→明星大学人文学研究科教育学専攻修士課程(通信教育課程)修了〔教育学修士〕→2003より武蔵野美術大学造形学部通信教育課程芸術文化学科在学中。

 うーん。凄い。漢字ばっかりだ…じゃなくて,さすがに「通信教育オタク」と自称されるだけのことはあります。看護専門学校を出た後は,現役看護師&執筆・講演活動をしながらの学歴。で,その宮子さんのこれまでの様々な通信教育経験+(卒業に至るまでの)アドバイスが載っているのがこの本。例によって七転八倒というかノホホン+ドタバタしつつダンナさんも巻き込んで通信教育ライフを乗り切ってきたノウハウ・裏ワザ&思い出話に一気に引き込まれます。これが“筆力”というものでしょう。通常のガイド本で「読み出したら止まらない」ってのはまずありませんが,この本は読み物としても十分読めてしまうのでした。

 文中には大学通信教育について調べるためのおすすめホームページなどが紹介され,巻末には大学通信教育実施校一覧(平成15年度)も付いており,もちろんガイド本として有用です。宮子さんの(主として不規則な勤務をしている看護師さんを読者として念頭に置いた,なので多忙な社会人一般にも参考になる)マジメな「通信教育のすゝめ」です。全体の印象が堅くならないようにするためか,ダンナさんの写真や飼い猫の写真を入れたり,2色刷りで見出しの文字やレイアウトなどデザイン上の工夫も見られます。編集を担当された方もノリノリで楽しんで作られたのだろうなあという感じがします。元気のある生き生きとしたいい本です。オススメです。

 また,実は,この本は,宮子さんの教育学研究者としての第一歩(新境地!)の著作といえるのではないでしょうか。私は教育は対面教育がベストだと信ずる者ですが,時間的空間的(経済的)制約の中で,では何がセカンドベストかといえば通信教育だと思います。当然,学部学科によってはスクーリングも避けられないでしょうが,従来の郵便による書面のやりとりやFAXの利用に加え,インターネットや携帯電話などを駆使すれば,基本的に書籍を読むだけの学習や,ビデオ・DVDを見るだけ,MDやCDを聞くだけの学習よりも遙かに有益な教育を受ける(提供する)ことができると思います。この点,宮子さんも同様のお考えであるが故に,まずは「通信教育をもっと利用しよう」というところから始められたのではないでしょうか。宮子さんファンには,そういう意味でも是非目を通していただきたい1冊です。

 それと,宮子さんのホームページもオススメです。特に大学通信教育に関心のある方は訪問されると参考になります。

http://www1.parkcity.ne.jp/miyako/

 出力一辺倒のような生活じゃなくて,私も“学校に入って勉強したいぞお〜”と思ったコトでした。心地よい興奮。


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