『東京23区物語』泉麻人(040404)
 母が,「これ面白かったよ」と言って貸してくれた本。ちょいとサイト検索をかけてみたら,泉麻人さんは私より2歳年上(今年48歳)。同じ歳の坪内祐三さんの書かれる東京の話と同じで,実感としてよくわかる。

■『東京23区物語』(泉麻人/新潮文庫/本体360円)

 これは,軽いけど,名著と言ってよい本であると私は思います。オススメです。私たちが若い頃ヒットした内輪の格言(?)に「練馬,板橋を笑う」というのがあり,これは「目くそ鼻くそを笑う」(なんて汚い例えなんでしょうか。まったく!!)のモジリであります。こうした地域差別感をネタにして,明るくやんわりと笑うというのがこの本の味。肩の凝らない飲み屋ネタ。(母がこういう本を楽しめるようになったというコトも息子としてはうれしい)

 住民の意識は道一本で大きく違う。鉄道の駅の向こうとこちらで文化が違う。例えば明治通り・山手通りや環状7号線の内と外。泉さんがおっしゃるところのJR中野駅の北口と南口。青梅街道を真ん中にした杉並区と練馬区(井草の人に「井草って練馬区だっけ?」なんて言おうモノなら大変)。そういえば「練馬って東上線?」なんて練馬の人に言うのも危険。グローバルに見れば「練馬,板橋を笑う」なわけですが,練馬の人にとっては,「東上線と一緒にされたくない」のでありました(「あっちは東武練馬!!」なんて言われます)。ついでに言うと,練馬―埼玉間抗争というのもあり,練馬区と埼玉県の境界近辺に住んでいらっしゃる方は,異常に「ウチは東京だかんね」と強調される傾向があります。

 ああ,このネタは面白い。私たち世代だけのことなのかなあ? これって…。


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