『オレンジガール』ヨースタイン・ゴルデル(040214)
 この本は,去年の10月に発売されています。ということは,同じヨースタイン・ゴルデルさん執筆の『ビッビ・ボッケンの不思議図書館』を読んでいた頃2003.10.24)には,この本は出ていたんですね。世界同時発売で。ち〜っとも知りませんでした。

■『オレンジガール』(ヨースタイン・ゴルデル/猪苗代英徳・訳/NHK出版/本体1,500円)

 

 面白い話でした。ゴルデルさんの本は,「はずれなし」なんだなと思ったことでした。余命短い父が残した(「大人になったら読んでくれ」という)息子への遺書が大きな柱。音楽や天文学や生物・物理のお勉強にもなりそう。ミステリアスでもあり恋愛小説でもあります。ちょっと中盤でくどい部分があり,くじけそうになりましたが,そこを乗り切ってからはどどお〜っと最後まで一気に読みました。オススメです。いろいろなことを考えさせられます。生きてるってことはぁ…なんてね。

 原題は“Appelsinpiken”。これを「オレンジガール」と訳さざるを得なかったところがもしかしたら何か苦しいところだったでしょうか。タイトルに,盛り込めなかった微妙なニュアンスがあるような気がします。それとこのカバー・デザインはいかがなもんでしょうか。私は昨日の夜,ケーブルテレビでたまたま『ジャイアンツ』のエリザベス・テーラーを見てしまったのですが,このオレンジガールのイメージは一発でエリザベス・テーラーとダブってしまいました(若い頃のエリザベス・テーラーは本当に綺麗ですよねえ)。このエリザベス・テーラーみたいなイラストか,やはり父子が星空を見上げているイラストがよかったような気がします。私なら読者の興味を引くためにエリザベス・テーラーで行くかも。小さくオヤジと息子も入れるとして…。映画のパンフレット風に。

 面白い話だけにカバーがちょっと残念。それでも売れていればいいのですけれど。翻訳・編集・校正担当は『ビッビ・ボッケンの不思議図書館』と同じ猪苗代英徳・猪狩暢子・榎本正巳のお三方。今回も楽しませていただきました。どうもありがとうございました。


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