『読書のすすめ』岩波文庫編集部編(031017)
 本屋さんで発見。岩波書店創業90年だそうで,いま,「読者が選んだ〈私の好きな岩波文庫100〉」フェアというのをやっているのだそうです。この本はそれの販売促進グッズ。

 

■『読書のすすめ』(岩波文庫編集部編/岩波書店/無料)
 奥本大三郎,斎藤孝,立花隆,藤原正彦氏ら10人の著者が読書について書いています。立花隆さんは,こういう本なのに「非〈読書のすすめ〉」ですって!! 何というか,日本的まあまあここはほら,ご祝儀相場ってことで,とか,そんなん関係ない強烈な文章でございます。面白かった。他の皆さんの文章も読ませてくれました。玉石混淆って感じでしたが。ノリノリで読んだついでに,普段は無視している巻末の,昭和2年に創業者の岩波茂雄さんが岩波文庫発刊に際して書かれた「読書子に寄す」という文章まで改めて読んでしまった。
 「知識と美とを特権階級の独占より奪い返す」「生命ある不朽の書を少数者の書斎と研究室とより解放して街頭にくまなく立たしめ民衆に伍せしめる」…というわけで,文庫という形で体裁は悪いけれども,「微力を傾倒し,あらゆる犠牲を忍んで」永遠に作って行くつもりなので,経済的には苦しいけれど「その達成のため世の読者子とのうるわしき共同を期待」してます…なんてことが書かれています。

 昭和2年。父が生まれる前。童門冬二先生の生まれた年。76年前。1つの事業を興すときに,トップならこれぐらいのことは言ってほしい。こういう心意気をもって仕事したいもんです。仕事は生活のための手段なんてことを誰が言い出したかな〜。最低の労働で最大の賃金を得ようというさもしい根性ミエミエの人ばっかりだんもんな〜。近頃はトップからして。


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