『ナイーヴ・スーパー』アーレン・ロー/駒沢敏器・訳(031016)
 友人のNさんから教えていただいた本。

 

■『ナイーヴ・スーパー』(アーレン・ロー/駒沢敏器・訳/NHK出版・/本体1,200円)
 大学生の頃,何で生き続けなきゃいけないのか,よくわかんなかったですよね〜。死ぬのもナンなんで,とりあえず生きているって感じでしたね〜。ウチの子供たちもいま,そんな年齢にさしかかってるんですよ〜,なんて話をNさんとしたことがありました。で,この本を教えていただいたのでした。ノルウエーの作家が書いた本。25歳の男の子(私はこの歳でオヤジになってましたが)が,生きる意味を見失って,学校を辞めて,旅に出るなどして自分の身の周りや人生を見つめ直すというお話。本の帯には“ナイーブ文学誕生”なんて書かれています。それなりに面白く拝読。

 ただ,多分,もう私はこういう本を生々しく読める年齢ではないんですね。子供もいるし,すでにこの問題には答をいちおう出してしまっているし…。自分の子供がこの本の主人公のような状態であれば,オヤジとしてもう少しサポートできるような気がします。ちなみに私の両親は,私がそんな状態だったとき,“ほとんど何も言わないけれど傍にいる作戦”をとってくれていたようです。

 この“ナイーブ文学”が流行るとちょっと困る感じ。これを支持する若者(ヨーロッパ中の若者に支持されたんだそうです)って弱すぎ,社会性なさ過ぎ,視野狭すぎって気がしますが,まあ20代の半ばから後半はこんなものかもしれません。家庭を持つ年齢も高くなってますし,高齢化が進んで会社でも“下っ端”でいる期間が長くなっていますし…。

 反面,自分の内側のことを全然考えないで,他人志向型で,ただ周りと調和することだけを第一にしているような人も少なくない(私はそういう人に会うと“このボーフラ野郎”などと心で言ったりしてしまいます)だけに我が家の子達には,この,“ナイーブ”な時期をぜひ通過してほしい(そうでないと,“ナイーブ”な感覚を共有できる友を持てない)。ただし,そこからさらに踏み出してもらいたい(でないと,“ボーフラ野郎”やもっとタチの悪い権力志向人間の渦の中で溺れる)。

 ちなみに“ボーフラ野郎”は溺れないってところがミソ。寄らば大樹の陰。長い物にはまかれろ。ただの遺伝子の運び屋ってのも一つの生き方ではあるけれど…。


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