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『新書百冊』坪内祐三(030425)
『古くさいぞ私は』(●近頃の読書(2003.4.4))から引き継いだ課題の坪内祐三さんシリーズの2冊目。
| 新聞の書評欄か何かで新潮新書の創刊が大きく扱われており,最初の配本10冊のうちの1冊にこの本が含まれていることは知っておりました。我が家にはいまたくさんの課題図書があり,新刊以外に読みたい本が山積みになっているのですが,どこかに出かけた帰りの電車で70歳は過ぎていると思われる学校の先生風の方が熱心に鉛筆で線を引きながらこの本を読んでおられるのを目撃し,大いに興味を持ってしまったのでした。“人生の大先輩がこれだけ熱心に読む本なのかあ〜”ということで。 |
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■『新書百冊』(坪内祐三/新潮社/本体720円)
『古くさいぞ私は』と同じように坪内氏の自分史と重ね合わせながら,いろいろな本が紹介されています。同世代の坪内氏の書かれる自分史の部分は私にはわかりやすい。けれども坪内氏が紹介された本は,ほとんど読んでおりませんでした。10冊ぐらいですね。重なっていたのは…。はは。
坪内氏は,ご自身を「文化史家」といわれ,ただ「そういう肩書きは一般に流通していな」いので,普通は「評論家」ということにしているそうです(197ページ)。
私が面白いなと思うのは,この「文化史家」と英米文学・英米文化研究者(?)としての坪内氏が興味を持たれること。それらについてどうこう言う力はありませんが,新書の世界に相当数の興味深いものがあるということはわかりました。この本は坪内氏が読んでこられた新書を中心とした本の紹介なわけですが,もちろん新書だけにとどまらず,その他の書籍についても,(抑え気味なのでしょうが)多数出てきます。坪内氏の読書量はかなりのものだとわかります。それをベースにして,本や文化に関する知識,それらの味わいについて書かれたことが面白い。特に近代日本や英米文学・文化について書かれる文章は生き生きしています。
自分史のところはなくてもよかったかもしれません(面白く読ませていただきましたが)。自分史の部分がなければもっと“シブい本”になった気がします。まあ,わざとエラそうな本にしなかったということなのかもしれませんが…。
坪内氏の文章は長めで引用しづらいのが残念。“本当に,本がお好きなんですねえ〜”と言わずにおれない文章がちりばめられています。“本が好き”というところだけが,わずかに私と坪内氏の共通項で,全体を通して今回の読書を振り返ってみますと,前回同様,やはり,“どうも,つかみどころがわからないなあ”という感じです。知識量の差が大きすぎること,世の中の面白がり方が全然違うということなのですが,まあ,めげずにさらに“何々? おもしろそうじゃん”的好奇心を持って坪内氏の本を読ませていただこうと思います。
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