近頃の読書(020816)
 ゴロゴロ寝転がって読んだり,椅子に座って読んだり。同じ格好をしているとすぐ腰が痛くなるのが情けない。夏休み中だからいいですけど…。

   

■『リヴァイアサン』(長尾龍一/講談社学術文庫/本体820円)
 
長尾龍一先生は,元東京大学教授。専攻は法哲学。いまは日大法学部の大学院で教えていらっしゃるようです。例によって専門分野のことはよくわかりませんが,以前先生の『法学に遊ぶ』(日本評論社)という著書を拝読して以来のファンでして,その後『政治的殺人』(弘文堂),『日本憲法思想史』(講談社学術文庫),『歴史重箱隅つつき』(信山社)といったところを読ませていただきました。長尾先生の文章は格調高く,また行間に博識ぶりがにじみ出ています。私は「現代屈指の語り部」(先生には迷惑な讃辞かもしれませんが)だと思います。以前お話をうかがう機会がありましたが,その際感じたのは,「法哲学の権威」と言われる方と思えない,柔軟な「面白がり」な方だなあ…ということでした。またどこかでお話をうかがいたいと思いながら,長尾節を堪能いたしました。具体的に表示できませんが明晰さ・深さ・迫力など本当に長尾先生は凄い。このところ山口昌男先生や五木寛之氏の昭和史関連の本を読みましたが,この本の第1部―九「日本」の部分(わずか11ページですが)が,それらで得た知識にまた別の重要な部分を補ってくれました(「国体」概念など)。この本の初版は1994年。副題は「近代国家の思想と歴史」。第1部が「国家の概念と歴史」,第2部が「近代国家の思想」です。(※講談社学術文庫は文庫なのにこの値段。うー)

■『本当の学力をつける本』(陰山英男/文藝春秋/本体1,238円)
 
近頃のベストセラー。「子供には基礎を身につけさせることが大切」ということを現場で実践してこられた小学校の先生の著書です。勉強の要諦,健康管理,家庭のあり方などについて,陰山先生(私と同い年)の経験に基づくいろいろな事例・ご意見が披露されています。我が家ではいま高校1年生の息子に渡しました(きちんと読むかは不明)。京都大学の西村和雄先生などが指摘されている学力低下(分数ができない大学生(2002.7.6)参照)につき,その歯止めになるような,具体的実践的事例・実績が出てきたんだなーというか,早くから危機感を感じて地道に取り組んでこられた先生方がやはりいらしたんだなあ,なんて思いました。小学生・幼児期のお子さんを持つ方や教育に関心のある方は必読ですね。


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