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近頃の読書(020629)
この1週間ぐらい体調が悪かったこともあって,ヘビーな読書はできませんでした。
■『私が聴いた名講義』(監修・南伸坊/一季出版/本体1,480円)
何やら制作とか発売とかよくわからん本でして,内容に入る前にそこらが気になってしまいました。監修=南伸坊,責任編集=嵐山光三郎,企画・編集制作=蘭亭社,発行所=波乗社,発売=一季出版,協賛=富士通。このほかプロデューサー,編集部,造本・装幀,写真植字の担当者(社)名も奥付に入っています。「YUMEBON 夢本シリーズ」のうちの1冊。裏表紙・本扉に富士通のロゴあり。巻末に富士通さんから「夢を形に 信頼と創造の富士通 云々」の御触書あり。うーん。どうやら富士通さんがスポンサーで作った本なんですね。著者がすごくて,60人弱の有名人から市井(と思われる)の方々までが執筆しています。しかし,こういう寄せ集め原稿はやっぱり玉石混淆というか残念ながら極端に玉の少ない仕上がり。それぞれの方の思い入れはわかりますが,講義が要約されているわけでもなく,残念ながら高校生の作文集のようでございました。南伸坊さん,嵐山光三郎さんは著者集め以外に実力発揮の場所がなかったのではなかろうかと思われます。
■『ハリガミ考現学(全)』(南伸坊/ちくま文庫/本体990円)
知識として名前だけは知っていた,南伸坊さんの『ハリガミ考現学』,ついに読みました。名著でしょう。いちおう。伸坊さんのイラストも満載。私が残念だったのは,やっぱブツは写真で載せてほしかったというところ。この本では,ハリガミをそのまま写真で載せず,伸坊さんがイラストに描き起こして掲載しています。伸坊さんのイラストなんでそれはそれでよいのですが,写真と比べると,迫力・ナマナマしさという点で劣り,これは結構決定的な落ち度であったと思います。その後のお仲間の皆さんの「路上観察学」ですとか「トマソン」(だったかな?)関連の本,宝島社の「VOW!(バウ)」シリーズ(ちょっと書名が違うかもしれません。VOW!!だったかも。すみません)も,実物写真が掲載されてますので,これは後世につながる失敗であったのかもしれません。とはいえ,この本のお蔭で,タウン・ウオッチングなる暇つぶしに関し,またひとつ知識というかあまり役に立たないであろう知見が加わり,私としては満足でございました。病院の待合い室で,入院中のベッドの上で読むには,肩も凝らず,1つひとつのコラムは適度な文章の長さでおススメです。全体では430ページ。文庫なのに厚さ27ミリ。ただし紙が軽いので,重い本ではありません。
■『バガボンド14』(井上雄彦/講談社/本体524円)
佐々木小次郎登場でございます。赤ん坊の佐々木小次郎が鐘巻自斎のところに流れ着きました。私はこの話の顛末を知りませんので,この後どうなるかはわかりませんが,主人公の武蔵と同じぐらい小次郎を丹念に描くことによって,対決の厚みがグッと違ってくるという予感がします。15巻は10月発売です。
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