あなたは何を目的に経営するか?

 経営者となる目的は色々でしょう。
試しに、己に問い、他を顧みていただきたい。
やはり、快感願望しか見当たらないのではないか。
他からの羨望を快感とする名誉欲、権力欲、得た金と暇にあかせた遊びによる快感、己を認める自己満足による快感、数々ある。
しかし、これらでは、心安らかな快感は得られない。

 話が根本に溯りますが、快感(喜び)を何によって求めるか?。

 例えば、リーダーが自身の金銭欲、権力欲、名誉欲、官能欲(性欲、食欲)などによる喜びを喜びとするか、それとも周囲の喜びを喜びとするか、によっても違ってくるでしょう。
前者であれば、組織の利益は改善されても、一将功成って万骨枯れ、やがて我が身も滅びます。
後者であれば、組織構成員に誇りを齎し、喜びを齎すことにより、組織の存続を齎すでしょう。
であれば、個人や企業の得る利益は、例えそこそこ(継続に対し、必要を満たす程度)であっても、得られる喜びの質量は違って来るのではないでしょうか。

 組織構成員の喜びは、他から認められることにあります。権限委譲や公正であろうとする評価は、組織構成員に誇りと喜びを齎します。
要は、公正評価、権限委譲の目的は、組織の喜びの質量を増やすことなのです。
その結果、総力戦となり目的、目標に対する遂行度を高めることになり、継続を可能にするのです。

 ある二代目いわく、「安い給料で利益出したり、社員に喜ばれない会社なんか引き継ぎたくない」。
改革の結果、労使双方に喜ばれました。事例「自己変革」

 最近の例では、日産自動車のゴーン最高執行責任者が、文芸春秋2000/1月号に「私は日産のナポレオンにあらず」と語っていますが、教育者になりたかったというだけに、<教え導く>のが好きなようですし、

 日産リバイバルプラン(要旨)として、
業績不振の原因に
1、利益追求の不徹底
2、顧客指向の不足
3、機能、地域、職位横断型業務の不足
4、危機感の欠如
5、共有ビジョンや共通の長期計画の欠如とありました。

 しかし、これは原因ではなく要因でしょう。
原因は、社員に結果責任を求めず、問題に気づかせることも、成果を認めることも怠っていたが故に、やる気も、或いはやらなければならない気もない組織風土を醸成してしまったことでしょう。
ここを上滑りして、<教え導いたら(引きずりと思えますが)>恐らくうまくはいかないと思います。
目的を明確に、ビジョンを共有しようとも云っていますが、それも、気づかせ、考えさせ、認めて、やる気が出る方法を取らなければ、遂行度は低いと思われます。
それには、評価制度の改革が必要と思われますが、一言も触れられていないのが
意外でした。
典型的自己過信牽引型であり、自己中心型と見受け、経費は削れても、やる気の出る風土への変革は無理でしょう。

 では、快感欲望に足るを知らなければどうなるか?。
すなわち、会社の寿命は経営者の自己過信か、他から嫉妬されるところから下降に向かい、それを予防、察知して対策を講じなければ寿命が尽きます。

賢者は、自己過信を悟り、足るを知り、嫉妬を誘うことはないのです。

人間は快を求める。自身の快のみを求め、足るを知らなければ抹殺される。
他の快を快とし、足るを知れば認められ、受け入れられる。
すなわち、後者はリーダーとしても認められる。

経営者が、他の歓びを歓びとして経営目的とするなら、心安らかな究極の快感が得られるのではないでしょうか。
すなわち、経営者の役目とは、誇りをもたらすシステムの構築なのです。

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