CCCD反対!('02/8/14)

avex社がCCCDと称する規格外ディスクを発売したのをきっかけとして、各レコード会社がそれに追従してCCCDを発売し始めた。

CCCD(コピーコントロールCD)とは、メーカーの言い分では「不当コピーを防止する技術を付加した音楽CD」ということらしい。
補足すると「CDドライブが正しいデータだと認識できない位のエラーデータを付加することでパソコン等のドライブで読み取ろうとしてもエラーが多発するようにしくんでいる、CD-DAの規格に反したディスク」という事だ。
よく分からないという人は、「あちこちにデータ的な傷をつけまくったディスク」と考えてもらえば、そう大きくは外れていないと思う。
音楽用プレーヤーは停止しない事を優先するため異常データは読み飛ばして再生を続けようしするがパソコン用のCDドライブなどは正しくデータを読む必要があるため異常データをエラーにしてしまうという機能の差を利用しているらしい。
いずれにせよ、CD-CAの規格から外れている異常なディスクと言っても過言ではないだろう。

レコード会社がCCCDを導入する事になった理由として、パソコンによる不当コピーが原因でCDの売上げが減少しているという事を挙げている。
これについてはネット上でも色々な意見が飛び交っているが、個人的には「少なからず影響していると思う。・・が、レコード会社が言うほどの大きな影響があるとも思えない」と考えている。

さて、このCCCDは、色々な問題を抱えている。

(1) 再生に対する保証が一切無い。

各CDドライブ(音楽用含む)メーカーは、こぞってCCCDの動作保証をしない事を表明している。
本来CD-DA規格に沿ったCDの再生を目的とした装置なのだから、その規格から外れたCCCDの保証をしかねるというのは当然の事だろう。
それに対してレコード会社は、ディスクの製造不良以外は返品しないという方針を取っている。
一応カスタマーセンター等に問い合わせれば動作確認を行ってくれるらしいが、あくまで「確認」であって「保証」ではないらしい。
動作が確認されたプレーヤーで再生できなかったとしても、おそらく交換・返品には応じてくれないだろう。
俺から言わせれば、CCCDとは再生できるかどうかを発売元自身が保証する事すら出来ない欠陥商品である。
こんなものをろくに説明も無しに売りつけて消費者にリスクを負わせようとする音楽業界の考え方には疑問を感じるというか怒りすら覚える。

(2) 音質の低下

あまり大きな報道はされていないようだが(業界からの圧力がかかっているのか?)、CCCDは通常のCDに比べて音質が低下するらしい。
宇多田ヒカルの父親が、音質低下を理由に宇多田ヒカルのCDをCCCD化する事を見送ったという話を公式サイトに掲載した事などからも、音質への悪影響は事実なのだと思う。
音質重視の人達にとってこの音質低下は許せない問題のようで、CCCDの批判には必ず登場する。

(3) 私的利用の複製すら出来ない

パソコンを使ってマイベストCDを作るなんて事は今やごく普通に行われている事だ。
また、シリコンオーディオやMP3対応カーコンポで音楽を聴こうという人にとっては、まずパソコンを経由して目的のメディアにコピーするというのは必須の行為である。
しかし、無条件でパソコンのドライブでの再生(読み出し)が出来ないCCCDでは、それら私的利用の複製すら出来ない。
MP3対応カーコンポをCDチェンジャー代わりに使っている俺としては、パソコンでMP3化できないのは一番困るところだ。
レコード会社は「私的利用の複製も今まで黙認はしてきたが、本当は駄目なんだ」といった類の事を言い出しているらしい。
しかし、それでは店頭に溢れるように並んでいるカセットデッキ、MD、ビデオデッキ等はいったい何のためにあるんだ?と問いたい。
ちゃんとCDを購入した消費者が私的利用のための複製程度は出来るように考慮して欲しい

(4) CDプレーヤーに不必要な負担を強いる

CDプレーヤーは読み取り失敗した際に、再度読み取り直そうとするものが多い。
特に今時のプレーヤー最近は音飛び防止機能などが入っているので、単純に読み飛ばすなんて事は無いだろう。
CCCDではわざと異常データが書き込まれているため、CDプレーヤーが何度も読み直しを繰り返す事があり、稼動部に不必要な負荷を強いる場合があるとの事。
ディスクマンでのトラブル例を見る限り、プレーヤーに悪影響を及ぼしている可能性は否定できない。
未確認だが、ネット上ではCCCDを再生したらプレーヤーが壊れたという情報も流れているらしい。


このような問題を抱えたまま、なし崩し的に各社からCCCDが発売され始めている。
海外でCCCDが採用された時は不買運動や訴訟問題まで起こってたのだが、どうやら日本ではそのような動きは見られないようだ。
CCCDの問題点を扱った報道が殆どされていないあたり、報道メディアにもかなりの圧力か掛かっているらしいという噂もあるが、果たして真実はいかに?といったことろである。
残念な事だが、どうやら日本ではこのままCCCDが普及する可能性が高いようだ。
技術者から言わせると、問題だらけの技術らしいのだが・・・

違法コピーを防止しようという考えに異論は無い。
しかし、そのために一般消費者にリスクや不利益を押し付けるCCCDの導入は、間違った方向に進んでいるとしか思えない。

当面、私はCCCDの不買を続けようと思う。
消費者に出来るささやかな抵抗として・・・

'04/10/03 追記
アップルコンピュータ社から発売された「iPod」をはじめとするポータブルオーディオプレーヤーの普及が、CCCDの流れに影響を与え始めた。
特に「iPod mini」はアップル社自身も予想していなかった大盛況で、あちこちで品切れを起こして入手困難になる程の人気ぶりだ。
データをコピー出来ないCCCDは、これらのプレーヤーに曲データを写すことが出来ないため、このポータプルプレーヤー人気に乗る事が出来ないのだ。
このあたりの損得勘定が働いたのだろう。各レーベルのCCCD重視方針が揺らぎ始めている。

('04/9/30)SME、CCCDの「レーベルゲートCD」を終了へ (プレスリリース)
('04/9/17)エイベックス、CCCDの採用を弾力化 (プレスリリース)

「ユーザーに著作権保護の認知が高まってきたため」などと取って付けたようなコメントを挙げているが、実際はおいしそうな市場が見えてきたので、そこに乗り遅れたくないという事ではないだろうか。
その事自体に特に言うべき事は無い。利益が出そうなところを狙うのは、メーカーのあるべき姿と言えるだろう。
しかし、メーカーの利益を守るために消費者に一方的な不利益とリスクを強いたCCCD方策は、やってはならない失策だったと思う。
今後、このままCCCDが廃れていくのかどうかは判らないが、メーカーと消費者のお互いが納得できる妥協点にたどり着いてもらいたいものだ。

ちなみに、私は未だにCCCDの不買を続けているおかげで、CD購入枚数が激減してしまった。
まあ、その分だけ出費が減ったというメリットもあったが・・・(苦笑)
早く、CCCDかどうかを確認せずに、気楽に音楽が買える状況になって欲しいと願ってやまない。

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