今よりはかり知ることのできない遥かな昔に錠光という名の仏さまが世にお出ましになり、数限りない人々を教え導いてそのすべてのものにさとりを得させ、やがて世を去られた。
次に光遠という名の仏さまが世に出られ、数えて53の仏がたが相次いでお出ましになって、みなすでに世を去られた。
54番目に出られた仏さまを世自在王仏という。
このとき、一人の国王がいた。世自在王仏の説法を聞いて深く喜び、そこでこの上ないさとりを求める心を起こし、国も王位も棄て出家された。
名を法蔵という。
世自在王仏の前に出て、法蔵比丘はうやうやしく合掌し、世自在王仏のお徳をほめたたえた。
讃仏偈 (光顔巍巍……)
讃仏偈を述べ終わってから法蔵菩薩は世自在王仏に教えを請う。
世自在王仏の教えを聞き、法蔵菩薩はそれらの国土のようすを詳しく拝見して、ここにこの上なく優れた願を起こした。
そして五劫の長い間、思いを巡らして淨土を麗しくととのえるための清らかな行を選び取ったのである。
法蔵菩薩は選び取った願を世自在王仏に述べられた。
四十八願(説我得仏……)
重誓偈 (我建超世願……)
法蔵菩薩はすでに無量寿仏(阿弥陀仏)という仏となって現に西方においでになる。
また、その仏の国はここから十万億の国々を過ぎたところにあって、名を安楽(淨土)という。
……