ヴィレッジ "THE VILLAGE"

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ストーリー
 森に囲まれた小さな村。平和で穏やかな生活を営む村人たち。しかし、ある"協定"が破られたことにより、その平和は乱されていくのだった。
 村の若者ルシアスは、森を抜けて町まで行き、村人の生活を助ける薬を手に入れることを年長者達に申し入れた。その願いは聞き入れられなかったが、ルシアスの行動は波紋を広げていった。
感想

 前作「サイン」に引き続き、"やっちゃったな…シャマラン"と思っちゃいました(^^;)。それが第一の感想。
"村"というステージの構築は見事でしたが、せっかく作り上げた雰囲気も活かせないままだったように思います。村とともに、村人たちのキャラ造形も良かっただけに悔やまれます。

 まず、良かった点は、ルシアスとアイヴィーの二人。この二人の眼差しが、この作品の命だったように思います。人によって評価は違うのは当然ですが、僕的には正直言って「ヴィレッジ」はハズレ作品。でも、この二人のおかげで何とか"観て良かった"と思えたりもしました(^^;)。
 寡黙なルシアスは、なんとなくホアキン・フェニックスがムリしてる感が伝わってきて、とても愛すべきキャラに仕上がっています(笑)。いや、冗談は置いといて、とてもイイキャラです。"年長者たち"が構築した世界に突きつけられた刃として、これ以上ないキャストです。前作「サイン」の役もとてもハマってて好きでした。作品的には両方ともハズレでしたが(もちろん僕的にですヨ^^;)、シャマランは彼の個性をうまく活かしてると思いました。
 そして、この作品でもっとも注目すべき点はブライス・ダラス・ハワード。ロン・ハワード監督の娘さんだそうですが、すげーイイッス。なんつっても、あの眼差し。パンフレットによると、アイヴィーの役は"ほとんど盲目"という設定だそうですが、その演技がいいかんじ。"盲目キャラ"(などというくくり方はちょっとアレですが^^;)の中では、出色だと思います。秘密の道を走る姿に感激。ああ、そうそう、眼差し…それが凄く印象的なのですよ。明るく朗らかで活発。でも、何かが起こると即座に不安や恐怖がそこに宿ったり、ルシアスを"見る"時は隠された情熱がほとばしる(ルシアス側の隠された愛情も良かったなぁ)。とにかく、焦点の合わない瞳だけで、あれだけ様々な感情を表せるってのは凄いと思いました。「アポロ13」にも小さな役で出演してたそうですが、どんな役だったのかなぁ。
 なにげにシガニー・ウィーバーも良かったかも(笑)。お母さんだったり、ちょっぴり照れてソワソワしてたりするトコとか。

 で、ちょい問題ありげだったのが、エイドリアン・ブロディが演じたノア・パーシーというキャラ。精神に障害を持った役どころなワケですが、彼がその純粋さゆえ(?)に人を刺してしまったことで、物語がクライマックスに向けて動いていきます。まぁ、映画などでありがちと言ってしまえばそれまでなんですが、"精神障害者"だからといって、安易に犯罪者に仕立ててしまう脚本は、ちょいアレかなぁ…とか疑問に思ってしまうワケです。キャラ的にはすごく良かったと思うのですが…。

 今回のシャマランの登場っぷりはいいかんじ(笑)。露出としては少ないのですが、余計に妖しかったです♪

 うざかったのが、チケットやパンフ購入時にもらえる"「ヴィレッジ」をご覧になった後で、中面をお読み下さい。"というチラシ。で、作品を観たあとで読んでみましたが、前作の「サイン」のときの似たような企画と同じく、うざったらしいことが書いてありました。"「ヴィレッジ」を読み解く鍵を握る、3つの愛−"って…寒っ。パンフでも"この7つの<Why>に注目せよ−!!"とか書いてあったり。まぁ、シャマラン作品の恒例ではあるにせよ、ニントモカントモ。映画の出来が良くて深みがあれば、こーゆーオマケ要素も光ってくるのですが、出来がイマイチだと、なんつーか苦し紛れの作戦にしか思えないといふか(汗)。

 森の住人については、なかなか不思議感はあったのですが、正体がバレた後に"あれ? どうなってんの?"というドンデン返しがあると思っていたのですが、ラストの大ドンデン返し(というほどでもないか)が待ち構えていたせいか、ちょっと淡白でしたねぇ。化け物を穴に落とすまで正体が分からなかったほうが、ダンゼン面白かったと思うのですが…。正体を明かすタイミング、完全にハズしちゃってましたよねぇ(^^;)?
 あの森の住人については、最初にチラっと姿が出た時と見張り台の下に現れたとき、赤いローブがドレスに見えたせいで"女性の幽霊"みたいなモノを想像してしまって、すごく恐怖を感じてしまいました(爆)。シャマランの思うツボかも(笑)。でも、あとで姿がバンバン出てくるようになると、なんだか「楽しいムーミン一家」のモランとか思い出して笑えてきちゃったりもしましたよ(^^;)。
 せっかくルシアス亡き後(違)、ブレアウィッチ風の雰囲気になってたんだから、こっけいで不恰好な化け物で油断した観客を恐怖のズンドコに叩き落す展開があって欲しかったでふ。とわいえ、まぁ、今回は超現実なハナシではなく、"現実世界"の生活の中のひとつのミステリー(もしくはファンタジー)を作るのが目的だったのでしょうから、それは僕の無いものねだりに過ぎませんけどね。でもやっぱ、「あれ?みんなココにいるなら、さっきアソコにいたのは誰なの!?」的なすんごく嫌な後味は欲しかったでふ(^_^;)。


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