プライベートライアン

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ストーリー
 ノルマンディー作戦に参加したミラー大尉は、上陸後、一人の兵士をアメリカに帰還させる任を受ける。ジェームズ・ライアン二等兵。彼の三人の兄は、全て戦死してしまったため、上層部は、残された家族のことを考えたのだ。ライアン二等兵は、空挺部隊として、戦場に降下し、行方が分からなくなっていた。

 たった一人のために、ミラー大尉と共に、何人もの兵士が危険な任務に赴く。

感想
 …うーん、噂ほどではなかった…というのが正直な感想。ただし、あくまで噂ほどではなかった、というだけで、必見の作品。
 で、何がマズかったかっていうと、ライアン四兄弟を"トム・ハンクスが一人で演じている"と僕が勘違いしていたこと。…って、ヲイ(爆)。いや、けっこう、この勘違いはマズかった(^^;)。基本的に、映画を観る前には、前情報を避けるほうなので、トム・ハンクス=ライアンという先入観が出来てしまうのもムリの無いことだったといえよう(^^;;)。この勘違いからくる「あれれれれ?」な感覚は、ジェームズ・ライアン登場まで尾をひくことになった。合掌。(予告編でトム・ハンクスがライアン四兄弟を演じてたのを観たような覚えがあるんですよ^^;。それが原因か)
 それはともかく、トム・ハンクスは良かった。はじめてヨイ役者だ、と感じた。彼が演じた中隊長は、大きな印象を与えてくれた。
 この映画の面白さは、この中隊長と、冒頭の上陸作戦の描写に尽きる。このシーンこそが、この映画の評判を作り上げたのだろう。揚陸艇の開口部が開いた瞬間から始まる戦闘シーン。戦争映画を見慣れた人にとっても、かなりの衝撃を与えたのではないだろうか。ラストの戦闘の描写でも見られたが、機関砲を浴びた兵士の身体は、いわゆる"蜂の巣"になるのではなく、腕ごと、首ごと弾丸にもぎとられていった。実際がどうなのかは知らないわけだが、この描写こそがホンモノだ、と確信してしまう迫力があった。また、弾丸が飛び交う雰囲気は、今まで感じたことのないものだった。プラトーンにせよ、ターミネーター(爆)にせよ、どこかのんびりとした戦闘だったのだ。情け容赦のない銃撃・砲撃は、凄まじかったとした言いようがない。ふつー、誰かに弾が当たって、「ああん」とか言ってる間は、敵も攻撃の手を緩めてくれたりしますが(爆)、もーおかまいなしの撃ちまくり。
 ただ、このシーンとくらべると、ラストのクライマックスともいうべき戦闘は、物足りなさが残った。もちろん、戦闘の種類自体が違ったのだが、理由はそれだけではない。物足りなさの原因は、その結末にある。つまり、結局のところは、騎兵隊が来て、イエーイだったワケで。冒頭のシーンも、ミラー大尉の見事な作戦によって勝利したという描写になっていたため、いささか真実味が失われていたが、このラストには、かなりガックシ。

 この映画が反戦映画かというと、そうでもないと思われる。日本人ならいざ知らず、アメリカやその他の国では、どう受け取られるのだろうか。この映画の兵士達は、「尊い犠牲」などという認識ではくくれない存在として、描かれていた。
 反戦とは、少しばかりベクトルが違うような気がする。

 ところで、この映画の価値を決定的に下げていたのが、あの偉いヒト。いや、リンカーンぢゃなくて、そのコトバを引用したヒトね(^^;)。あやつの朗読は必要だったのでしょうか? しかも、最初と最後、両方にまで…。冒頭での朗読の際には、途中から原稿ナシで得意げにベラベラとしゃべっちゃって。あのお偉いさん達は、余計な登場人物でしかなかった。作劇上必要だったとしても、少々でしゃばりすぎでしたな。そこが残念。アメリカ人なら感涙するのかもしれないけど…。


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