随筆・日記
倉田百三

私は涙がこぼれて暗い洞穴のなかで泣きました。そとに出ると驟雨の後の洗はれたやうな青い空の底に涼しい星の群が,及びがたきのぞみのやうにきらめいてゐました。

作者25才の夏,1915年(大正4年)8月17日から3日間,帝釈峡で過ごしたときの思いを,8月23日に久保謙への書簡に認めた。魂の遍歴を窺い知る一節。
(くらたひゃくぞう,1891〜1943,広島県庄原市生, 書簡「洞穴のいのり」より)

撮影日1998年1月6日

賽の河原
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