短歌
今井篤三郎

 隧道の暗きをぬけていでし眼に
     あな晴々し山の湖の青

昭和21年(1946年)5月神石町犬瀬で山湖の新緑風景を前にして。東城高等女学校校長であった「いまいとくさぶろう」が詠んだ歌。戦争という閉塞の中を手探りで進むしかなかった時代(隧道)が終わりを告げ,目の前を覆っていたものがかき消えようとしている。心に映るのは,なんと晴れやかな静かな山の湖の青ではないか。
(いまいとくさぶろう,1896〜1956,岡山県津山市生,歌集「清泉」他より)
撮影日1998年6月7日

山湖水明
IMG0026.jpg