随筆・日記
火野葦平
…舟を桟橋に繋ぎ堰堤に上る。三十尺位の一番狭いところを堰いてゐる。鉄棒につかまり下をのぞくとくらくらと眼まひがした。なんと眼下はるかに渓流があり,潺潺の音が聞こえて来る。流れははるかの下に一本の白い帯のやうだ。…
(実際に訪れたのは1925年昭和10年9月、29才)
(ひのあしへい,1907〜1960,随筆「帝釈峡」より)
下帝釈峡遠望