昔のブログで書いたRAINBOW特集のまとめサイトで、RAINBOWの歴史と音源を考察するというコンテンツです。
1.All
Night Long 2.Eyes Of The World 3.No Time To Lose 4.Makin' Love 5.Since You Been
Gone 6.Love's No Friend 7.Danger Zone 8.Lost In Hollywood
さんざんな目にあった「Long Live Rock'n Roll」ツアーの終了後、またしても恒例の「首切り人事」が行われた。
まずは、ボブ・デイズリー(Ba)、デヴィッド・ストーン(Key)が消えた。ボブはその後Ozzy Osbourne、Black Sabbath、Yngwie
Malmsteen、Bill Ward、Gary Moore Band、Uriah Heepなどで活躍するから虹の肩書きはかえって誇りになったのではなかろうか。
Rainbowの第一次黄金時代を支えた男が去った。「クビ」である。
要因には以下の三つが考えられている。
1 ロニーがコマーシャルな曲を歌うのを拒否した
2 ロニーの妻であるウエンディとリッチーの衝突
3 コージーがロニーをそそのかした
真実は彼らしか分からないだろうが、バンドにとっては大きなダメージであったに違いない。
そんな間に曲作りが続けられ、マテリアルができていった。
プロデューサーは、再結成Deep Purpleまで15年間の「腐れ縁」(笑)となるロジャー・グローバーであった。
ベースの後任に、コージー・パウエルの旧友、クライヴ・チェアマンが試験的に加入したが、レインボーサウンドにフィットせず、幻のメンバーになった。
そして、Deep Purple時代からリッチーに評価されていなかったロジャー・グローバーが加入する。
キーボードには、後にBlack Sabbath、Deep Puple、Zeno、Uri John Roth、Crossbones、Fastway、Helix、
Gary Moore Band、Ozzy Osbourne、Phenomena、Tenなどでキャリアを積む渡り鳥、ドン・エイリーが入った。
ヴォーカルには、後にAlcatrazz、MSG、Impellitteri、Anthemで歌った男、グラハム・ボネットが参加する。
それ以前に、仇敵イアン・ギランと飲んで参加を呼びかけたそうだが、穏便に断られたそうだ。グラハムの登場もかなり衝撃的というか、ドラマチックだった。
長髪だらけの人の中に短髪にアロハという非常に場違いな風貌で登場し、リッチーらを唖然とさせたそうだ。
しかし、オーディションが始まると超絶ヴォイスぶりを発揮。
「Mistreated」をマイクなしで絶唱し、即座に加入決定した。後にエピソードに事欠かない男となり、本来は嫌いであるHRの世界にどっぷり浸かることになるとは彼自身、予想もしていなかったであろうが……。
この作品のレコーディングでは、コージー・パウエルのご機嫌が極めてよろしくなかった。
「Down To Earth」レコーディング時、リッチーの食べ物をコージーが食べてしまい、取っ組み合いの大ゲンカに……これは些細な、笑えるエピソードだが発端は、アメリカ市場を意識したコマーシャルな楽曲であった。
犯人(?)の名は「Since You Been Gone」。ラス・バラードのカヴァー曲だが今までになかったアメリカン・プログレハード風のコーラスなどシングルにうってつけのナンバーである。コージーはレコーディングに同意はしたが、ベーシック・トラックを1回レコーディングした後、それ以上演奏しなかったそうだ。この曲が、Rainbow飛躍の原因ともなり、コージー脱退の引き金となったのであった。
実際に製作された音は「Since You Been Gone」を除けば、ごく普通の、佳曲揃いのハードロック・アルバムであるのだが、ロジャーの仕事によって、リッチーのアイデアにポップな感覚が加わった。
「All Night Long」は、典型的な例であろう
リッチー得意の4度リフのこの曲だが、Aメロのメジャーへの転調、sus4の多用などであのゴキゲンナンバーに生まれ変わっている。
また、様式美ナンバー「Eyes Of World」、「Lost In Hollywood」では、ドン・エイリーの影響で、スケールの大きい楽曲となっており、ツアーではさらなるドンの活躍がグラハムレインボー最強説の基となっている(筆者も支持する)。
この頃からピックアップがシェクターに換えられ、サウンドは以前よりもトレブリーになっている。ライブにおいてはテープエコーがさらに活躍しており、最もエコーが深くかかっていた時代ではなかろうか。
この作品の一押しは、「The Steamer」なる原題がつけられていた、「Lost in Hollywood」である。ポップ化が進んだと言われたRainbowであったが、この曲では、まさに様式美の王道で心地よいくらいだ。イントロとギターソロ後のコージーのドラミングは僅かな時間ではあるが、聞き手の印象に残る。
ライブではメドレーに使われ、30分にわたって演奏されていた。
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