電波障害対策実例(VTR


自宅用に新しいVTRを買ってきて、電波を発信すると、再生中に画面が乱れる現象が発生してしまいました。
以前のVTRではこんな現象は発生しなかったのに…… 100W程度でも入るビデオデッキもあるのだな。 トホホ…
価格は数年前に比べ、かなり安くなっているのですが、コストダウンの為か、すこし、作りも安くなっているようです。

1.症 状

ビデオ再生時障害例 28MHzの電信100Wで送信するとこのような画面になった。

ビデオ再生正常時 正常画面の場合

2.障害軽減策

 障害を軽減する為に、コアを入力に全て入れてみました。でも障害が止まりません。VTRをいろいろ触っているうち、
VTRケース上部を押さえると障害がなくなることに気づきました。

対策法1 VTR上部を押さえると障害が無くなる。

3.原因は何か

何故、障害が無くなるのか?まずは上部のふたを開けて見ました。(当然、買ったばかりで保証期間内ですが、
保証を受けられなくなることを覚悟して開けました。)

ビデオの中身 VTRヘッドが丸見え。以前のVTRはヘッドが金属板でシールドしてあった。

コストダウンの為か、上蓋がVTRヘッドのシールドも兼ねているようです。そこで、上蓋とシャーシの間の導通をテスタで
計って見ました。そうするるとなんと無限大ではありませんか!これでは上蓋がアンテナになっても、仕方がありません。
押さえると上蓋とシャーシが接触して導通し、シールド効果を持つのではと推測しました。
こうなると、手持ちの部材でシャーシと上蓋の導通を取るしかありません。(保証はもういいや、壊れたら、別のVTRを買おうの精神で
仕方なく半田付けでジャンパーすることにしました。)

4.対 策

電子機器メーカであれば、EMI対策用の銅テープ等あるのでしょうけれども、いかんせんアマチュアです。
鋼板に傷をつけ、半田付けで直接ジャンパーすることにしました。今、もう一度考えると、重い物を上に載せても対策できたような
気がします。

恒久対策 上蓋とシャーシの間を銅線でジャンパーしました。

5.結 果

ジャンパーを行った結果、障害が止まりました。しかし、1週間後、また同じ現象が発生しました。
これは、やはり、半田付け不良で、半田付けが外れた為、発生しました。何度か、同じことを繰り返しましたが、最終的には別の所でも
ジャンパーして、障害が出なくなっています。

6.その他

このように、日本国内で販売されている電子機器には設計段階で一応は考慮されていても、実際販売されているものでは
あまり、電磁波に強くない製品も販売されています。
これでは近くの家庭で同じ様なVTRが使用されていると、VTRIの為、運用停止をしなければならない状況も発生すると考えられます。

アマチュア無線家側もアンテナを高く上げる、パワーを低減し、できるだけ低電力で運用することなどに気をつける必要があります。

また、JARL(日本アマチュア無線連盟)から、郵政省、通産省等へ働きかけ、電波による家電品の誤動作を少なくするようにする為、
50W程度の電波では誤動作しないような確認試験を義務化していく必要があると思います。
米国やEU向け製品はやっているはずです。
電子機器(電話や医療機器も含む)の耐電磁波性能について、公的機関が把握し、テスト結果を公表していくことも、必要なことだと思います。(日本の現在の縦割り行政では難しいかな?)

作成 : 平成12年4月9日

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