【食物アナフィラキシーについて】
| Q21 |
食物アナフィラキシーって何ですか? |
| A21 |
アナフィラキシーとは、「アレルギー反応のうち、生命にかかわる急激な全身性の反応」と定義されています。 アナフィラキシーを引き起こす原因のうちで、食物が原因と考えられるものを、食物アナフィラキシーと呼んでいます。
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| Q22 |
食物アナフィラキシーの原因となる食物には、どういうものがありますか? |
| A22 |
食物アナフィラキシーショックを起こす原因食物としては、
| 穀物類 |
そば・小麦 |
| 動物性蛋白 |
牛乳・卵・魚 |
| 甲殻類 |
カニ・えび・たこ・いか |
| 果物類 |
キウイ・バナナ |
| ナッツ類 |
ピーナッツ・アーモンド |
などが代表的なものです。
しかし、この他にも、食物アナフィラキシーを起こす可能性がある食物は、いろいろと報告されています。
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| Q23 |
食物アナフィラキシーの症状には、どういうものがありますか? |
| A23 |
食物アナフィラキシーは、次のような多彩な症状をきたします。
| 全身の症状 |
機嫌が悪くなる。落ち着きがなくなる。変わった行動をする。
フラフラする。冷や汗が出る。顔色が青白い、異常に赤い。
おしっこをもらす。倒れてしまう。意識がなくなる。 |
| 皮膚の症状 |
全身がかゆくなる。蕁麻疹が出る。唇が腫れる。
唇が青白くなる。 |
| 呼吸器の症状 |
咳が出る。胸が苦しい。胸が痛い。ゼーゼーという。息苦しい。 |
| 循環器の症状 |
脈が弱くなる。脈が異常に速くなる。脈が乱れる。 |
| 消化器の症状 |
むかむかする。嘔吐する。腹痛を訴える。 |
| 目鼻の症状 |
目が赤くなる。涙が出る。鼻水が出る。くしゃみをする。 |
食物アナフィラキシーの重篤な症状は、大きく2つに分ける事ができます。
| (1) |
循環虚脱症状 |
末梢血管が開き、血圧が低下します。 |
|
アナフィラキシーショック |
気分が悪くなる。顔色が悪くなる。意識がなくなる。 |
| (2) |
気道閉塞症状 |
気道がつまり、空気の交換ができなくなります。 |
|
喉頭浮腫による気道閉塞 |
変な咳をする(オットセイ様)。声が嗄れる。息苦しい。 |
|
気管支喘息発作 |
湿った咳をする。ゼーゼーという。息苦しい。 |
このような食物アナフィラキシーが起これば、全身に血液や酸素が回らなくなり、短時間のうちに死に直面します。
蕁麻疹などのように、全身が赤くなるタイプ(赤鬼タイプ)の症状は、まだ生命的には余裕があります。
しかし、顔や身体が青白くなるタイプ(青鬼タイプ)の症状は、生命の危機が迫っているサイン(ショック症状)と考えて下さい。
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| Q24 |
食物アナフィラキシーの症状は、どのようにすすむのですか? |
| A24 |
アレルギーを起こす食物(食物抗原)に接触した時に、下記の症状が次々に現れます。
| (食物アナフィラキシーの前駆症状) |
| 食物を食べた時 |
食物が身体に付いた時 |
(1)おかしな味がする。
(2)唇や舌の先が腫れる。
(3)喉が痛くなる。おなかが痛くなる。
(4)身体がかゆくなる。蕁麻疹が出る。
(5)気分が悪くなる。
(6)嘔吐する。
(7)息が苦しくなる。 |
(1)身体に付いた部分が赤くなる
(2)身体がかゆくなる。蕁麻疹が出る。
(3)気分が悪くなる。
(4)嘔吐する。
(5)息が苦しくなる。 |
続いて、重篤な症状(食物アナフィラキシー)が起こります。
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| Q25 |
食物アナフィラキシーの症状が現れるまで、どれくらいの時間がかかるのですか? |
| A25 |
食物抗原と接触してから、食物アナフィラキシーが出現するまでの時間は、その時の状況により違います。
| (1)即時型: |
数分以内から起こり、遅くとも2時間以内に症状が現れます。 |
| (2)遅発型: |
6〜8時間後に、症状が現れます。 |
| (3)遅延型: |
24〜48時間後に、症状が現れます。 |
| (4)二相性: |
即時型に続き、一度落ち着いてきた症状が、
半日後に再び悪化する事があります。 |
食べてはいけない食物を摂取した時には、急性期をやり過ごした後も、1〜2日は安心しないで、子どもさんの様子を観察する事が必要です。
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| Q26 |
食物アナフィラキシーが起こりやすい時は、どのような時ですか? |
| A26 |
(1)食物抗原を摂取してしまった時
食べてはいけない献立を摂取してしまった時
食べてはいけない量を摂取してしまった時
除去献立と、通常の献立を取り違えてしまった時
(2)食物抗原が飛散し、身体に付着してしまった時
給食当番をしていて献立が飛散して,身体に付着してしまった時
食事中にまわりの子どもの献立が飛散して,身体に付着してしまった時
(3)子どもの体調が悪い時
風邪をひいている時
おなかの調子が悪い時
疲れている時(睡眠不足・新学期・運動会や音楽会などの行事が続く時)
アレルギーが悪くなる季節(春・秋の花粉症の季節)
(4)食後にストレスにさらされた時
食後すぐに運動をした時
食後すぐに寒さにさらされた時
(5)卵や牛乳の成分から作られている薬剤を服用した時
| 卵アレルギー |
塩化リゾチーム |
| 牛乳アレルギー |
タンニン酸アルブミン・乳酸菌製剤のある種のもの・抗生物質のある種のもの |
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| Q27 |
食物アナフィラキシーの発症が疑われた時には、どうすればよいのですか? |
| A27 |
(1)十分な観察をして下さい。
子どもさんに異常を認めた時は、症状を軽視しないで、しっかりと様子を観察して下さい。
蕁麻疹などのように、全身が赤くなるタイプ(赤鬼タイプ)の症状は、まだ生命的には余裕があります。
しかし、顔や身体が青白くなるタイプ(青鬼タイプ)の症状は、生命の危機が迫っているサイン(ショック症状)です。
(2)症状が少しでも進むようであれば、すぐに医療機関に連絡をとるようにして下さい。
まず119番に連絡を。
「食物アレルギーでショックが起きています。主治医から、病院にすぐに搬送するように言われています」と、
119番にお伝え下さい。
日頃から救急を受け入れてくれる病院を、できる限り近くで確保しておいて下さい。
症状が軽い時には、医療機関まで連絡をとり、医師の判断を受けて下さい。
(3)救急車が来るまでに(当面の応急処置)
アナフィラキシーが出現した時に用意された薬(ステロイドなど)があれば、服用させて下さい。
酸素を十分に取り込むことができるようにして下さい。
呼吸が楽にできるように、ボタンがあればはずし、衣服をはだけて下さい。
保温にも注意して下さい。身体が冷えないように、はだけた衣服の上から、バスタオルを掛けるなどして下さい。
脳への血流を確保して下さい。身体は水平にして下さい(抱きおこさない事)。足を少し高くすると(30度以上)、身体の中心部に血液を集める事ができます。
可能なら、食べたものを吐かせて下さい。身体に付いた食物や、吐いたものは、きれいにふき取って下さい。
(4)医療機関での質問に備えて
食べた献立・食べた量・食べた状況・食べた時間・症状の現れ方・症状が現れた時間などを、頭の中で整理しておいて下さい。
(5)医療機関についたら、食物アナフィラキシーショックの可能性がある事を告げて下さい。
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| Q28 |
食物アナフィラキシーの出現を避けるためには、何に注意すればよいのですか? |
| A28 |
- 自分勝手に除去しない。食べさせてみない。
- 食べるといけないものを、医師と相談して、しっかりと把握しておく。
食べるとどういう症状が出るかについても、ある程度知っておく。
- 食べていけないと分かった食物は、家庭に持ち込まない。
- アレルギーをおこす食物を、医師との相談なしに食べさせない。
食べて大丈夫かどうか分からない食物を初めて食べる時は、医師の目の前で食べる。
- 初めて食べる時は、少しずつ口に含み、しっかりとかむ。
おかしな味(苦い、からい等)を訴える時には、口から出させる。
子どもさんが理解できる年齢になれば、食べたあと、不快な症状が出た時の対応について教えておく。
- 食べる量を増やしていく時には、できる限り体調の良い時に。
できれば平日の午前中に食べさせるようにする。
- 食べた後、すぐに運動をさせない。寒い所に急に出かけない。
- 春秋の季節の変わり目には、十分に注意する。
- まわりの人(祖父母や近所のお母さん)にも、食物アナフィラキシーのことを理解してもらう働きかけをして下さい。
- 必要な薬は、しっかりと服用させる。
- 安全に食べる事ができるようになれる方法を、医師と考えていく。
- 緊急時の対応策を、あらかじめ整理しておく。
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文責:小児科 木村彰宏/いたやどクリニック小児科
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