一枚の写真で点字の授業
井上 嗣祥
JVE編集長:甲本卓司先生の実践を追試したものである。なお、写真は近くの駅の写真を利用していただければよい。
対象学年:全学年
| 次の写真を見てわかったこと、気がついたこと、思ったことをノートに書きなさい。 |

※近所の駅の写真ならどんなものでも結構です。写真を写すポイントとして、点字ブロックや人の往来などが入っているとよいでしょう。
・津山駅である。
・人が歩いている
・点字ブロックがある
・車がたくさんある
→黒板に書かせていく。
※助走問題として、
| 写真の場所はどこですか? |
・津山駅
| 季節はいつですか? |
を加えた。
| 目の不自由な人は、一人で切符を買って岡山まで行けるでしょうか?(津山駅〜岡山駅:約50km) |
まず、行けるか、行けないかをノートに書かせた後に、自分の考えを発表させていく。
点字ブロックや点字の存在についての意見や考えが出始めたら、答えは言わずに次に進む。
| これから、アイマスクと缶ビールと缶ジュースを配ります。 目の不自由な人は、缶ビールと缶ジュースを区別できるでしょうか。 |
以下体験の様子・・・
・ジュースを振ってみる
・プルトップの微妙な差を発見する
・飲めばわかると主張する
・点字を発見する
| もう一度聞きます。目の不自由な人は、一人で切符を買って岡山まで行くことができるでしょうか? |
・2人以外の全員ができると答えた。
次のような写真を見せながら、説明を加える。

・点字板には、津山駅からの料金が点字で打ってある。
・自動販売機にも点字が打ってある。
・点字ブロックにそって歩けば、ホームまで行くことができる。
※駅員さんだけでなく、まわりの人が「お手伝いしましょうか?」と親切に声をかけてくれたり、手伝ってくれる。
(実際に、目の不自由な方から聞いた話をする)
| 目の不自由な人は、自動販売機で熱いコーヒーと冷たいコーヒーを区別して買うことができるでしょうか? |
できるか、できないかを聞いた後次の文章を読む。
自販機の前で悩む全盲の私
飲み物の自動販売機には温かいものと冷たいものが一緒に入っている。
全盲の私には、それがとても悩ましい。 先日、冷たいコーヒーを飲みたくなっ た。ところが、自販機にあるそれがジュースなのか、コーヒーなのか、私には知るすべがない。しか
たがないので、冷たいものなら何でもよいことにした。
小銭を入れて適当なボタンを押した。 しかし、出てきたのは熱い缶だった。
また違うボタンを押した。やっぱり熱い。
もう一度、挑戦しようと思ったが、背後に人の視線を感じて、なんだかとても恥ずかしくなってやめた。別の販売機でさらに二回試したが、ど
うしても熱い缶しか出てきてくれない。 私は研修のため、三月までアメリカで生活していた。アメリカの自販機にも、点字の表示はほとんどなかった。
でも、みんな気軽に声をかけてくれた。 私もなんのためらいもなく「どれが冷たいコーヒーなの?」と、だれにでも聞いていた。
もちろん日本でだって、尋ねれば親切に教えてくれると思う。けれど、
なぜか、私にはどうしてもそうすることができないのだ。これは日本の社会のバリア(障害)なのか。それとも私自身がバリアを張っているだ
けなのだろうか? ポケットの四つの缶はとても重かった。(97年5月15日、朝日新聞)
| 点字が、いろいろなところにあったら迷惑ですか? |
| 点字は、どんなところにあったら役立つでしょうか? |
上記の発問をして、授業を終える。
点字の読み方、点字ペンを使う前に適した授業である。
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